第17回日本薬局学会学術総会

第17回日本薬局学会学術総会

2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場
日本薬局学会学術総会
第17回日本薬局学会学術総会

第17回日本薬局学会学術総会

2023年10月8日〜10月9日名古屋国際会議場

[SY4-1]高齢者施設における個人薬局薬剤師による服薬フォローに関する取り組み

岡田 圭二(株式会社ウィズハート いふな薬局 代表取締役社長)
photo
 令和2年厚生労働省発表資料によると、全国には有料老人ホーム14,118棟、サービス付高齢者向け住宅7,600棟があり、その定員数は有料老人ホーム539,995名、サ高住254,747名、すなわち合計21,718棟、定員794,742名(1棟あたり36.5名)と報告されており、現在もその数は増え続けている。そしてその利用者の多くは医療サービスの提供を受けており、薬局もその役割の一部を担っている。
 高齢者施設に入居する患者の多くには主治医の訪問診療により処方箋が発行される。従来は連携する薬局は居宅療養管理指導を算定せずに、高齢者施設にまとめて配達のみを求められ、薬の管理や配薬は高齢者施設の看護師および介護職員が行うことが多かった。
 この数年で、高齢者施設における薬の管理方法が変化してきており、薬の管理や配薬は薬局薬剤師に求められる様になった。その要因として、施設に併設するデイサービスの機能訓練をはじめとした看護師の業務に割く時間が増加したことや、看護師および介護職員の人員不足により、薬の管理が十分できず服薬トラブルへの対処に難渋するようになった為と考えられる。
 しかしながら、高齢者施設が薬剤師に求める業務が薬の管理や配薬に留まっている結果、労務提供とみられてもやむを得ないケースは未だ散見される。薬局としては薬の管理や配薬といった対物業務の重要性は認めつつも、服薬指導、服薬フォロー等の対人業務も行うことが必要であり、その結果居宅療養管理指導の算定条件を満たすと考えている。また、最近では、処方意図を理解したり、疑義照会を減らしスムーズな処方箋発行を実現することを目的として、医師からだけでなく薬剤師から往診同行を依頼することもある。
 当薬局は組織化されたチェーン薬局ではなく、1店舗しかない個人薬局であるが、個人薬局ならではの対応や現在抱える問題点について共有できればと考えている。薬局薬剤師の高齢者施設における居宅療養管理指導の活動が、加算の算定ではなく、効率的な薬学的管理を通じて患者の予後を改善することが目的であるということを忘れないように意識しなければならない。