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[J-P-25]Plant Fossil Taxonomy and Sedimentary Environments of the Izuki Formation, Tetori Group

*Ichikawa High school1 (1. Ichikawa High school)
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 研究者生徒氏名:髙梨智也

 手取層群は福井、石川、岐阜、富山、新潟県に分布する上部ジュラ系および下部白亜系であり、古くから多様な化石を産出することから、古生物学的研究において重要な地層である。手取層群の化石研究は、東アジアにおける当時の環境を推測する上で意義が大きい。
 2025年5月3日および5月5日に、手取層群伊月層(福井県大野市下山谷山谷)にて調査を行い、合計67点の化石を採取した。このうち、ミズワラビ科と考えられる植物化石が含まれてたことから、本研究ではそれらの植物化石に注目し以下の2点について検討する。なお、対象とする植物化石は大きいものでおよそ15cm四方に達し、表面には葉脈や胞子嚢と考えられる点状の化石が確認される。
 第一に、伊月層の堆積環境に関する文献調査を行う。今回採取した化石は比較的大型かつ保存状態が良好であり、当時の環境が植物の保存に適していた可能性が示唆される。この仮説を検討するため、伊月層からすでに報告されている他の植物化石に関する既存文献の調査も併せて行う。
 第二に、発見した植物の分類学的同定を行う。化石の形態的特徴を詳細に観察し、既存の文献と照合することで、少なくとも科レベルまでの同定を試みる。

キーワード:手取層群、伊月層、植物化石