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[T13-P-32]New viewer for the Seamless Geological Map of Japan 1:200,000 V2 released for testing

*Yoshiharu NISHIOKA1 (1. AIST)
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Keywords:

seamless,geological map,MapLibre,3D,WebGL

 20万分の1日本シームレス地質図は,産業技術総合研究所が無償で公開するウェブ地質図であり,これまでに出版された地質図(20万分の1地質図幅)同士の境界をつなぎ合わせ,日本全国統一の凡例を適用して編集したものである.現在その新ビューアーを開発中であり,2025年5月10日より試験公開を開始した.ここではその新ビューアの主な改良点を紹介する.
 現行版では,利用者は「地図中心」ないし「カーソル位置」を選択して凡例情報を表示できる.「地図中心」はデフォルトの設定であり,マウスを利用できないタブレットPC等では必須の機能である.「カーソル位置」は地図上の範囲内の凡例を探す場合に有用である.新ビューアーでは,これら3つの方法に加えてあらたに「クリック位置」で凡例を表示する機能を追加した.このモードに変更するための専用のボタン等は無く,「地図中心」ないし「カーソル位置」表示の状態で地図上をクリックすると自動的にこのモードになり,クリックした地点にマーカーを設置し,凡例を表示する.凡例を表示したままの状態で地図上を移動したり,ズームレベルを変えたい場合などで有効である.「カーソル位置」の状態でさらに別の地点をクリックすると新しい地点の凡例を表示する.表示されているマーカーをクリックすると「カーソル位置」のモードが解除され,「地図中心」ないし「カーソル位置」の状態にもどる.
 現行版では,2D表示と3D表示では異なる地図ライブラリ(Leaflet, Cesium)を使用している.新ビューアでは,2D/3D両方の表示が可能なMapLibre GL JSを採用したため,2D/3Dの切り替えがスムーズになった.
 現行版では活断層の表示はKML(約5.4MB)を使用している.新ビューアーでは点群PNGとCSVを使用しており,ファイルサイズは2ファイル合計で約0.2MBである.大幅にファイルサイズが小さくなっており,ファイルのロード時間が短縮された.
 現行版の機能でいくつかまだ実装されていないものもあるが,今後順次追加してゆく予定である.新機能の要望などをいただければ幸いである.