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[P-122]Survey of interest in sleep dentistry among dental students at Tokushima university and Osaka dental college

*Reo Kasai1, Yoshitaka Suzuki2, Kentaro Okuno3,4, Kazuo Okura2, Kazuyuki Koike2, Miho Inoue2, Mizuki Shinkai2, Akari Shibagaki2, Tatsuya Taniwaki2, Akitomo Watanabe2, Kazuya Takahashi3, Yoshizo Matsuka2 (1. Department of Dentistry, Tokushima University, 2. Department of Stomatognathic Function and Occlusal Reconstruction, Tokushima University Graduate School of Biomedical Sciences, 3. Department of Geriatric Dentistry, Osaka Dental University, 4. Center for Dental Sleep Medicine, Osaka Dental University Hospital)
【目的】
 近年,睡眠への問題が取り沙汰され,睡眠市場が活発化している.歯科も睡眠時ブラキシズムや閉塞性睡眠時無呼吸といった睡眠歯科に参画でき,歯科医師国家試験でも出題されている.しかし,講義や実習で睡眠歯科に触れる時間は短く,口腔外科等が主導で教育している場合もあり,補綴との関連をあまり認知していない学生も少なくない.本研究では,睡眠障害患者を治療できる補綴医を増やすために,今後歯科医となる学生が補綴歯科や睡眠歯科に関心があるのか調査することを目的とした.
【方法】
 睡眠歯科学の講義を受講した徳島大学・大阪歯科大学歯学科4~6年生512名(徳島大学/大阪歯科大学:122名/390名)を対象に,Google formを用いて無記名のアンケート調査(将来進みたい専門分野,興味ある特殊分野,睡眠への悩み,睡眠の質の向上のための対処など:複数選択可)を行った.得られた補綴歯科の専攻希望,睡眠歯科への興味の有無に関して,睡眠への悩みや対処に対する群間比較を行った.なお,本研究は徳島大学病院生命科学・医学系研究倫理審査委員会の承認(No.4598)を受けている.
【結果と考察】
 266名(89名/177名)が回答した.補綴歯科分野に進みたいと答えた学生62名の興味のある特殊分野への回答は,審美歯科34名,インプラント歯科28名,デジタル歯科22名,訪問歯科21名,摂食嚥下リハビリテーション19名,睡眠歯科13名であった.睡眠歯科に興味があると回答した全67名の専門希望分野は,口腔外科30名,矯正歯科28名,小児歯科17名であった.その理由は,授業で興味を持ったから,ストレス社会・高齢社会であるからなどであった.補綴歯科の専攻を希望する学生は,しない学生と比較して,睡眠への悩みや対処に有意な差がなかったが,睡眠歯科に興味がある学生は,ない学生と比較して,睡眠への悩みの数やその対策数に有意な差が認められた(2.8個 vs 2.3個, P<0.05, 2.0個 vs 1.6個, P<0.01).睡眠歯科に興味を持つ学生は25%と多数おり,それは睡眠への悩みが多く,対策を行っている学生たちである可能性がある.補綴歯科が睡眠歯科に大きく携われること,デジタル歯科技術や高齢者歯科との関連を講義等で伝えることで,より多くの学生が睡眠歯科を介して補綴歯科分野に興味を持つことが期待できる.