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[P-130]A case in which the final superstructure was created using the verification index in optical impressions

*Shotaro Shibata1, Hiroyuki Takata1, Satoshi Hayama2, Junji Ogawa2, Yoshiharu Imamura1, Yusuke Taniguchi1, Kae Kakura1, Hirofumi Kido1 (1. Section of Oral Implantology,Department of Oral Rehabilitation,Fukuoka Dental College, 2. Fukuokaken)
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【緒言】
 デジタル技術の進歩によりインプラントの精密印象採得はシリコーン印象に代わってインターオーラルスキャナー(以下IOS)を利用した光学印象採得が広く日常臨床で使用されるようになってきた. 今回,部分欠損のインプラント補綴製作における光学印象採得で,スキャンボディを使用することなく,ベリフィケーションインデックス(以下VI)を応用して良好な結果が得られた症例を経験したので報告する.
【症例の概要・治療内容】
 患者は51歳の男性.右側の咀嚼障害を主訴に,2022年10月に当院を受診した.14,15,16,17,26,部重度歯周炎,31は歯根破折と診断され,抜歯となった.欠損補綴としてインプラントを併用した全顎的な補綴治療計画を立案した.歯周基本治療後,抜歯を行った.14,15,16,34,36,44,46部へ二回法にてインプラント体の埋入を行った.免荷期間終了後,二次手術を行い,インプラントの暫間上部構造を装着した. 14,15,16部インプラントの最終上部構造はIOS(TRIOS4,3Shape,Denmark)による光学印象を行った.スキャンボディの代わりにシリコーン印象用のインプレッションコーピングを利用したVIを用いた.14,15,16の上部構造はスクリュー固定のジルコニアモノシリック連結冠とした.咬合および清掃性に問題がないことを確認してメインテナンスへ移行した.
【経過ならびに考察】
 ワンスクリューテストによる適合試験では良好な適合を認めた.上部構造装着から1か月の経過は良好である.本術式では,14,15,16インプラント最終上部構造製作において,診療室および技工室における作業でスキャンボディは不要であった.本術式の利点は診療室側で①スキャンボディが不要である.②口腔内の作業においてスキャンボディの連結の手間を省略できる.③連結したVIごとスキャンするため,スティッチングに有利である.技工室側では,①スキャンボディが不要である.②ベリフィケーションキャストにスキャンボディの着脱が不要で,VIのスキャンデータ同士のマッチングによる確実なインプラント位置情報をCADソフトに取り込める.
(発表に関して患者の同意を得た)