Presentation Information
[P-24]Pull-out force of Co-Cr alloy specimens in a full-color 3D-printed denture base resin
*Kosei Ito1, Akinori Tasaka1, Makoto Kuga2, Shinji Takemoto3, Shuichiro Yamashita1 (1. Removable Partial Prosthodontics, Tokyo Dental College, 2. Coredental lab yokohama Co., Ltd., 3. Department of Biomedical Engineering, Iwate Medical University)
【目的】
義歯床と支台装置の接合部の強度は重要である.従来は加圧填入時に義歯床と支台装置が一体化していた.しかしCAD/CAM技術の発展により切削加工(Milling)や液槽重合(Vat photopolymerization)で義歯床を製作後,レジンで支台装置を固定し一体化する方法が開発された.さらに新たな義歯床の製作法として材料噴射(Material jetting)を用いた歯科用フルカラー3Dプリンター1)が登場した.しかしこれらの技術を用いた義歯床と支台装置の接合部の耐久性は不明である.本研究ではこれまでのCAD/CAM技術とフルカラー3Dプリント技術で製作したレジンブロックに対するCo-Cr合金製試料(金属試験片)の引抜き強さを加圧填入(Compression molding)と比較し評価することを目的とした.
【方法】
レジンブロック(10mm×15mm×23mm)の製作方法と鋳造で製作した金属試験片(20mm×3mm×1mm)の固定方法は下記の5条件とした(各条件N=10).加圧填入(CM):加熱重合レジンで固定.切削加工(ML):即時重合レジンで固定.液槽光重合1(VPP-ink):造形インクで固定.液槽光重合2(VPP-auto):即時重合レジンで固定.材料噴射(MJ):即時重合レジンで固定.万能材料試験機を用いクロスヘッドスピード1.5mm/minで引抜き試験を行った.得られた引抜き強さは,Kruskal-Wallis検定後にSteel-Dwass法で統計解析を行った(α=0.05).
【結果と考察】
各条件の中央値はCM:745N,ML:775N,VPP-ink:667N,VPP-auto:560NおよびMJ:593Nであった.VPP-autoのみCMとの間に統計学的有意差を認めた(p<0.05)(図).以上から,ML,VPP-inkおよびMJのレジンブロックに対する金属試験片の引抜き強さは,従来法であるCMと大きな差がないと考え,臨床応用が可能であることが示唆された.
【参考文献】
1) Naito H, Shingai Y, Okada N. Fabricating high-strength color resin composite via material jetting using ink with added fillers. Int J Adv Manuf Tech 2024; 135, 3765-6.
義歯床と支台装置の接合部の強度は重要である.従来は加圧填入時に義歯床と支台装置が一体化していた.しかしCAD/CAM技術の発展により切削加工(Milling)や液槽重合(Vat photopolymerization)で義歯床を製作後,レジンで支台装置を固定し一体化する方法が開発された.さらに新たな義歯床の製作法として材料噴射(Material jetting)を用いた歯科用フルカラー3Dプリンター1)が登場した.しかしこれらの技術を用いた義歯床と支台装置の接合部の耐久性は不明である.本研究ではこれまでのCAD/CAM技術とフルカラー3Dプリント技術で製作したレジンブロックに対するCo-Cr合金製試料(金属試験片)の引抜き強さを加圧填入(Compression molding)と比較し評価することを目的とした.
【方法】
レジンブロック(10mm×15mm×23mm)の製作方法と鋳造で製作した金属試験片(20mm×3mm×1mm)の固定方法は下記の5条件とした(各条件N=10).加圧填入(CM):加熱重合レジンで固定.切削加工(ML):即時重合レジンで固定.液槽光重合1(VPP-ink):造形インクで固定.液槽光重合2(VPP-auto):即時重合レジンで固定.材料噴射(MJ):即時重合レジンで固定.万能材料試験機を用いクロスヘッドスピード1.5mm/minで引抜き試験を行った.得られた引抜き強さは,Kruskal-Wallis検定後にSteel-Dwass法で統計解析を行った(α=0.05).
【結果と考察】
各条件の中央値はCM:745N,ML:775N,VPP-ink:667N,VPP-auto:560NおよびMJ:593Nであった.VPP-autoのみCMとの間に統計学的有意差を認めた(p<0.05)(図).以上から,ML,VPP-inkおよびMJのレジンブロックに対する金属試験片の引抜き強さは,従来法であるCMと大きな差がないと考え,臨床応用が可能であることが示唆された.
【参考文献】
1) Naito H, Shingai Y, Okada N. Fabricating high-strength color resin composite via material jetting using ink with added fillers. Int J Adv Manuf Tech 2024; 135, 3765-6.