Presentation Information
[P-35]Shear bond strength between fiber-reinforced flowable composite resin and resin luting agents
*Shoko Miura1, Daisuke Miura2, Yoshiki Ishida2, Kentaro Nakajima2, Akikazu Shinya2 (1. Division of Fixed Prosthodontics, Department of Restorative & Biomaterials Sciences, Meikai University School of Dentistry, 2. Dental Materials Science, School of Life Dentistry at Tokyo, The Nippon Dental University)
【目的】
歯冠補綴治療におけるバイオミメティック構造を達成するために，象牙質と近似した物性を有する1)ファイバー強化型フロアブルコンポジットレジン（short fiber-reinforced composite resin, 以下SFRC）が臨床応用されている．本研究では，SFRCとレジン系装着材料が，CAD-CAM用レジンブロック（以下ブロック）の接着強さに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした．
【方法】
SFRCは，エバーエックスフロー（ジーシー）を使用した．レジン系装着材料は，SAルーティングMulti（SA，クラレノリタケデンタル），ビューティリンクSA（BE，松風），エステセムⅡ（ES，トクヤマデンタル），ジーセムONE EM（GC，ジーシー）を使用した．試験体は，SFRCから円柱状試料を製作して包埋後，研磨した．ブロック（セラスマート300，ジーシー）から，厚さ5 mmの被着体を切り出し，板状試料とした．被着面は接着面処理を行い，レジン系装着材料を塗布後，円柱状試料に圧接した．試料は37℃，相対湿度90%で1時間硬化後，蒸留水中に23時間浸漬した．
せん断接着強さ試験は，万能試験機（AG-5kNX plus，島津）を用いて，クロスヘッドスピード 1 mm/minで行い，破折時の最大荷重（MPa）を測定した（n=12）．
【結果と考察】
せん断接着強さは31.8~40.3 MPaであり，各材料間に有意差が認められた（p<0.05）（図1）．SFRCとレジン系装着材料は，ブロックとの接着強さに影響を与えた．SFRCは，他の支台築造用コンポジットレジンと同等の接着強さを有することが示されている2)ため，内部構造材として天然歯に近似した構造を持つ歯冠修復システムの構築が期待される．
【参考文献】
1) Garoushi S, Gargoum A, Vallittu PK, et al. Short fiber-reinforced composite restorations: A review of the current literature. J Investig Clin Dent 2018; e12330.
2) 三浦賞子，三浦大輔，石田祥己ほか．ファイバー強化型フロアブルコンポジットレジンとCAD-CAM用コンポジットレジンブロックのせん断接着強さに及ぼすレジン系装着材料の影響．接着歯学 2024; 42: 124-130.
歯冠補綴治療におけるバイオミメティック構造を達成するために，象牙質と近似した物性を有する1)ファイバー強化型フロアブルコンポジットレジン（short fiber-reinforced composite resin, 以下SFRC）が臨床応用されている．本研究では，SFRCとレジン系装着材料が，CAD-CAM用レジンブロック（以下ブロック）の接着強さに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした．
【方法】
SFRCは，エバーエックスフロー（ジーシー）を使用した．レジン系装着材料は，SAルーティングMulti（SA，クラレノリタケデンタル），ビューティリンクSA（BE，松風），エステセムⅡ（ES，トクヤマデンタル），ジーセムONE EM（GC，ジーシー）を使用した．試験体は，SFRCから円柱状試料を製作して包埋後，研磨した．ブロック（セラスマート300，ジーシー）から，厚さ5 mmの被着体を切り出し，板状試料とした．被着面は接着面処理を行い，レジン系装着材料を塗布後，円柱状試料に圧接した．試料は37℃，相対湿度90%で1時間硬化後，蒸留水中に23時間浸漬した．
せん断接着強さ試験は，万能試験機（AG-5kNX plus，島津）を用いて，クロスヘッドスピード 1 mm/minで行い，破折時の最大荷重（MPa）を測定した（n=12）．
【結果と考察】
せん断接着強さは31.8~40.3 MPaであり，各材料間に有意差が認められた（p<0.05）（図1）．SFRCとレジン系装着材料は，ブロックとの接着強さに影響を与えた．SFRCは，他の支台築造用コンポジットレジンと同等の接着強さを有することが示されている2)ため，内部構造材として天然歯に近似した構造を持つ歯冠修復システムの構築が期待される．
【参考文献】
1) Garoushi S, Gargoum A, Vallittu PK, et al. Short fiber-reinforced composite restorations: A review of the current literature. J Investig Clin Dent 2018; e12330.
2) 三浦賞子，三浦大輔，石田祥己ほか．ファイバー強化型フロアブルコンポジットレジンとCAD-CAM用コンポジットレジンブロックのせん断接着強さに及ぼすレジン系装着材料の影響．接着歯学 2024; 42: 124-130.
