Presentation Information

[P-36]Case of molar CAD/CAM crowns using Type II, III, V

*Hiroaki Kimbara1, Toshiyuki Abe1, Kazuyoshi Hashimoto1, Hisatomo Kondou1 (1. AICHI GKUIN UNIVERSITY, School of Dentistry, Department of Fixed Prosthodontics and Oral Implantology)
PDF DownloadDownload PDF
【緒言】
 2014年先進医療から保険収載されたCAD/CAM冠は,歯種や材料における制限はあるものの,全ての歯種で健康保険による診療が行えるようになった.このCAD/CAM冠材料は,使用部位によりTypeⅠからTypeⅤまで5種類がある.本症例は歯内治療を終了した小臼歯および大臼歯に対し,3種類のCAD/CAM冠用材料で歯冠修復を行ったので報告する.
【症例の概要・治療内容】
 初診2023年5月,60歳男性,左下臼歯部違和感にて来院した.歯内治療の終了した⎾567にCAD/CAM冠による歯冠修復を行った.まず,直接法によるレジン築造を行い,マージン形態を全周ヘビーシャンファーで形成した.プロビジョナルレストレーションにて経過観察後,2024年12月に最終補綴装置の装着をした.小臼歯である⎾5はTypeⅡ,大臼歯である⎾6はTypeⅢ,¥bdvatr¥7は最後方大臼歯のクラウンでも良好な結果を得られた報告のある TypeⅤ(PEEK冠)を用いた1.⎾56の装着はジーシー社G-マルチプライマー,G-プレミオボンド,ジーセムリンクフォースを使用した.⎾7の装着にはメーカー推奨の松風社CAD/CAMレジン用アドヒーシブ,ビューティボンドXtreme,ビューティリンクSAを使用した.
【経過ならびに考察】
 現在,治療部位の経過は良好である.本症例では,高い破壊靭性によって咬合面厚さの小さい場合でも破折リスクを抑えられるPEEK冠2を最後臼歯に使用した.このPEEK冠の色調は⎾56に使用したCAD/CAM冠に劣るものの,他部位に使用されている金属修復装置に比較して審美的に良好であると,患者は満足している.今後,使用材料の違いによる変化を経過観察する予定である.(治療内容及び学会発表については患者の同意を得た.)
【参考文献】
1) 横井美有希,安部倉仁,森田晃司ほか.最後方大臼歯のPEEKクラウン6ヶ月間の臨床評価.日補綴会誌 2024;Vol.16 133rd SPECIAL ISSUE : 274.
2) 香川和子,横井美有希,安部倉仁ほか.ハイブリッドレジンおよびPEEK応用大臼歯CAD/CAM冠の長期 臨床経過.補綴誌 2024;16(第133回特別号)275.