Presentation Information
[P-43]Fracture strength of fiber-reinforced resin composite CAD-CAM bridge made by different fabrication process
*Yoshiki Ishida1, Akikazu Shinya1,2, Daisuke Miura1, Yasuhiro Hotta1, Kentaro Nakajima1 (1. The Nippon Dental University, 2. University of Turku)
【目的】
コンポジットレジン(CR)ブロックを用いたCAD-CAMブリッジの臨床応用に期待が高まっている.その製作方法は,切削加工したファイバーフレームと前装材料を組み合わせる2層構造と,補強材が内在したブロック単体から切削加工するモノリシック構造に分けられる.それぞれが複雑で異なる内部構造を持つため,規格試験による画一的な評価が難しい.我々の先行研究では,これらの材料について曲げ試験で評価した.本研究では,同材料のブリッジ形状による評価法について検討した.
【方法】
下顎左側第2小臼歯と第2大臼歯支台の1歯欠損の3ユニットブリッジとし,支台歯形態は「保険診療におけるCAD/CAM冠の診療指針2024」に準じた.モノリシックブリッジはファイバー含有ブロック(ファイバーブロックブリッジ,ヤマキン)より製作した.2層構造ブリッジはフレーム(ファイバーブロックグラスグリーン・アイボリー,ヤマキン)を切削加工し,前装材料として築盛用レジン(ツイニー,ヤマキン)の築盛,または切削加工したキャップ(KZR-CAD HR ブロックロングハード,ヤマキン)を接着して製作した.すべてのブリッジ形態が一致するよう規格化した.コントロールとして高強度硬質レジンブリッジ(エクスペリア,ジーシー)を用いて同形状のブリッジを製作した. チタン合金製支台模型とブリッジ内面にブラスト処理後に,表面処理材(G-マルチプライマー,ジーシー)を塗布し,接着性レジンセメント(ジーセムワンEM,ジーシー)を用いて装着した.すべての試料は,37℃の超純水中に24時間保管した.破壊試験は第1大臼歯の中心窩に対して直径5 mmのステンレス球を厚さ0.1 mmのOHPシートを介在させて設置し,破壊試験(n=6)を行った.統計処理はANOVAとTukeyの多重比較検定を行った(α=5%)
【結果と考察】
先行研究の曲げ試験では高強度硬質レジンが最も高い結果だったが,破壊荷重はファイバーブロックブリッジが有意に高く,他の材料間に有意差は認められなかった.すべてのCAD-CAMブリッジは高強度硬質レジンブリッジと同等かそれ以上の値を示したため,臨床への応用に期待できると考える.モノリシックCAD-CAMブリッジはモノリシック構造であることから,脆弱な結合界面による影響が少なく,優れた破壊抵抗性を示したと考えられる.
コンポジットレジン(CR)ブロックを用いたCAD-CAMブリッジの臨床応用に期待が高まっている.その製作方法は,切削加工したファイバーフレームと前装材料を組み合わせる2層構造と,補強材が内在したブロック単体から切削加工するモノリシック構造に分けられる.それぞれが複雑で異なる内部構造を持つため,規格試験による画一的な評価が難しい.我々の先行研究では,これらの材料について曲げ試験で評価した.本研究では,同材料のブリッジ形状による評価法について検討した.
【方法】
下顎左側第2小臼歯と第2大臼歯支台の1歯欠損の3ユニットブリッジとし,支台歯形態は「保険診療におけるCAD/CAM冠の診療指針2024」に準じた.モノリシックブリッジはファイバー含有ブロック(ファイバーブロックブリッジ,ヤマキン)より製作した.2層構造ブリッジはフレーム(ファイバーブロックグラスグリーン・アイボリー,ヤマキン)を切削加工し,前装材料として築盛用レジン(ツイニー,ヤマキン)の築盛,または切削加工したキャップ(KZR-CAD HR ブロックロングハード,ヤマキン)を接着して製作した.すべてのブリッジ形態が一致するよう規格化した.コントロールとして高強度硬質レジンブリッジ(エクスペリア,ジーシー)を用いて同形状のブリッジを製作した. チタン合金製支台模型とブリッジ内面にブラスト処理後に,表面処理材(G-マルチプライマー,ジーシー)を塗布し,接着性レジンセメント(ジーセムワンEM,ジーシー)を用いて装着した.すべての試料は,37℃の超純水中に24時間保管した.破壊試験は第1大臼歯の中心窩に対して直径5 mmのステンレス球を厚さ0.1 mmのOHPシートを介在させて設置し,破壊試験(n=6)を行った.統計処理はANOVAとTukeyの多重比較検定を行った(α=5%)
【結果と考察】
先行研究の曲げ試験では高強度硬質レジンが最も高い結果だったが,破壊荷重はファイバーブロックブリッジが有意に高く,他の材料間に有意差は認められなかった.すべてのCAD-CAMブリッジは高強度硬質レジンブリッジと同等かそれ以上の値を示したため,臨床への応用に期待できると考える.モノリシックCAD-CAMブリッジはモノリシック構造であることから,脆弱な結合界面による影響が少なく,優れた破壊抵抗性を示したと考えられる.