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[P-44]Influence of different preparation designs on internal adaptation of zirconia cantilever resin-bonded fixed dental prostheses

*Keigo Ito1,2, Taro Iwasaki1,2, Yuya Nishihara1, Tetsuyasu Ando1, Toru Muramatsu3, Kotoyo Narishima4, Hiroshi Nogawa1, Futoshi Komine1,2 (1. Department of Fixed Prosthodontics, Nihon University School of Dentistry, 2. Division of Advanced Dental Treatment, Dental Research Center, Nihon University School of Dentistry, 3. Nishi-Kanto Branch, 4. Kan-etsu Branch)
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【目的】
 片側性ジルコニア接着ブリッジは良好な臨床成績が報告されている1)が,支台歯形成デザインと適合との関係についての報告は少ない.本研究では,支台歯形成デザインの違いが片側性ジルコニア接着ブリッジの適合に及ぼす影響を評価した.
【方法】
 上顎右側側切歯欠損症例を想定し,上顎右側中切歯の人工歯を支台歯として用いた.支台歯形成デザインは欠損側にボックスと歯冠中央にホールを付与(BP),欠損側と遠心側にグルーブを付与(GP),歯冠中央にホールのみ付与(HP)および欠損側と遠心側に各2か所グルーブと歯冠中央にホールを付与(GH)の4群とした(n=12).模型をCAD/CAMシステムを用いてスキャニング,設計を行った.セメントスペースはフィニッシュライン周辺を35 μm,その他を50 μmに設定した.設計後,高透光性ジルコニアブロック(カタナジルコニアSTML,クラレノリタケデンタル)を切削加工し,焼結を行った.
 内面適合はレプリカ法にて評価を行った.測定部位はリテーナー辺縁から1.0 mm内側とし,垂直的,水平的に均等に分け,それぞれ歯頸側,中央部および切縁側の3か所,欠損側,中央部および非欠損側の3か所とした.測定はデジタルマイクロスコープ(VHX-X1F,キーエンス)を用いて行い,各測定部位近傍の10点を計測し,その平均を内面間隙量とした.得られた結果はBonferroni検定および多重比較により統計解析を行った(α = 0.05).
【結果と考察】
 各群の測定部位9点を合計した内面間隙量は,BPが680.8 μm,GPが825.9 μm,HPが679.1 μmおよびGHが889.5 μmであった.GHは他の群と比較して有意に大きい内面間隙量を示した.また,GPもBP,HPと比較して有意に大きい内面間隙量を示したが,BPとHP間に有意差は認めなかった.本結果から,ボックスの付与は片側性ジルコニア接着ブリッジの内面適合に影響を及ぼさないが,グルーブの付与は内面間隙量を増加させることが示された.
【参考文献】
1)Kern M. Clinical long-term survival of two-retainer and single-retainer all-ceramic resin-bonded fixed partial dentures. Quintessence Int 2005; 35: 141-147.