Presentation Information
[P-46]Understanding of incineration properties of mixtures of liquid tank photopolymerized resin and zirconia powder for casting
*Yurina Tanaka1, Sijia Fan1, Yasuo Ueda1, Shinichiro Kuroshima1 (1. Department of Fixed and Regenerative Prosthodontics, Division of Oral Functional Science, Faculty of Dental Medicine, Hokkaido University)
【目的】
現在,セラミックが造形可能な3Dプリンターでは,紫外線硬化性レジンとジルコニア粉末の混合体にレーザー・ビームを照射して選択硬化させる方法で造形が行われている.この方式では,臨床で利用可能なモノリシック・ジルコニアクラウンを製作できることが分かっているが,高価で大型装置が必要で,生産方法も逐次加工であり生産効率が良くない.一方,面一括露光方式はLED光源と液晶シャッター,もしくはDLP(Digital Light Processing)素子を用いて積層面全体を一度に露光するため,大きな効率化が期待できる.我々は,面一括露光方式によるセラミックの3Dプリントを目指して,スタンダードレジンとジルコニア粉末の混合物,鋳造用液槽光重合レジン単体の硬化特性を報告してきた¹,²⁾.本研究の目的は,鋳造用レジンとジルコニア粉末の混合物を製作して焼却特性を調査することにある.
【方法】
装置はELEGOO社の3DプリンターELEGOO Marsを,また,レジンはShenzhen Nova3D Robot Technology社のRed Wax Likeを用いた.3D-CADで直径8.0mm×高さ2.0mmの試料を設計し,13パターンを設定して41回プリントした.最も安定した条件下を探索した後に33個を製作し,1個あたり3回ずつデジタルノギスで寸法を精密計測した.成形試料は,温度上昇速度20~120℃/minでポーセレンファーネスにより700℃まで昇温後,ジルコニア焼成用ファーネスより1500℃で焼結した.最後にレジンを焼却して試料体の変化を比較解析した.
【結果と考察】
全ての試料体でクラックが生じており,それは最もゆっくり温度を上昇させた20℃/minでも生じていたことから,より低速での温度上昇や,一定時間と温度での係留が必要と考えられた.一方,焼却後の試料収縮率には大きな相違が認められなかったことから,焼却自体は十分に達成できていることが確認された.
【参考文献】
1)石川裕梨奈,上田康夫,山口泰彦.鋳造用液槽光重合レジンの硬化厚み特性について.日本デジタル歯科学会誌 2023;13:55.
2)上田康夫,FAN S,石川裕梨奈.液槽光重合用レジンとジルコニア粉末混合物の硬化厚み特性について(第2報).日補綴会誌 2023;15:216.
現在,セラミックが造形可能な3Dプリンターでは,紫外線硬化性レジンとジルコニア粉末の混合体にレーザー・ビームを照射して選択硬化させる方法で造形が行われている.この方式では,臨床で利用可能なモノリシック・ジルコニアクラウンを製作できることが分かっているが,高価で大型装置が必要で,生産方法も逐次加工であり生産効率が良くない.一方,面一括露光方式はLED光源と液晶シャッター,もしくはDLP(Digital Light Processing)素子を用いて積層面全体を一度に露光するため,大きな効率化が期待できる.我々は,面一括露光方式によるセラミックの3Dプリントを目指して,スタンダードレジンとジルコニア粉末の混合物,鋳造用液槽光重合レジン単体の硬化特性を報告してきた¹,²⁾.本研究の目的は,鋳造用レジンとジルコニア粉末の混合物を製作して焼却特性を調査することにある.
【方法】
装置はELEGOO社の3DプリンターELEGOO Marsを,また,レジンはShenzhen Nova3D Robot Technology社のRed Wax Likeを用いた.3D-CADで直径8.0mm×高さ2.0mmの試料を設計し,13パターンを設定して41回プリントした.最も安定した条件下を探索した後に33個を製作し,1個あたり3回ずつデジタルノギスで寸法を精密計測した.成形試料は,温度上昇速度20~120℃/minでポーセレンファーネスにより700℃まで昇温後,ジルコニア焼成用ファーネスより1500℃で焼結した.最後にレジンを焼却して試料体の変化を比較解析した.
【結果と考察】
全ての試料体でクラックが生じており,それは最もゆっくり温度を上昇させた20℃/minでも生じていたことから,より低速での温度上昇や,一定時間と温度での係留が必要と考えられた.一方,焼却後の試料収縮率には大きな相違が認められなかったことから,焼却自体は十分に達成できていることが確認された.
【参考文献】
1)石川裕梨奈,上田康夫,山口泰彦.鋳造用液槽光重合レジンの硬化厚み特性について.日本デジタル歯科学会誌 2023;13:55.
2)上田康夫,FAN S,石川裕梨奈.液槽光重合用レジンとジルコニア粉末混合物の硬化厚み特性について(第2報).日補綴会誌 2023;15:216.