Presentation Information
[ES3-3]Occlusion and Physical Function: A Life-Course Perspective (Childhood, Adolescence, and Older Adulthood)
*Kyosuke OKI Oki1, *Gen Tanabe2, *Shugo Haga3 (1. Section of Fixed Prosthodontics, Division of Oral Rehabilitation, Faculty of Dental Science, Kyushu University, 2. Department of Sports Dentistry, Meikai University, 3. Department of Orthodontics, Showa Medical University)
Keywords:
咬合,身体機能,ポジティブヘルス
超高齢社会を迎えた我が国において,健康寿命の延伸は重要な医学的課題である.転倒は骨折などを契機として寝たきりに至る可能性があり,その予防は高齢者の生活機能維持の観点から重要である.転倒の要因の一つにつまずきが挙げられ,これは筋力や柔軟性の低下,さらにバランス能力の低下が影響すると考えられている.したがって,筋力およびバランス能力を維持することは,平均寿命と健康寿命の差を小さくすることに寄与すると考えられる.これまで,咬合と身体平衡機能の関連性に関して多数の報告がなされているが,各研究で用いられる全身機能の評価項目は必ずしも一致していない.そこで我々は,下肢筋力およびバランス能力を総合的に評価できる身体機能指標であり,フレイルや転倒リスク評価の重要な指標でもある起立動作能力に着目し,咬合および補綴治療が起立動作能力に与える影響について調査してきた.その結果,臼歯部咬合支持の重要性と,欠損患者に対する補綴治療の必要性を明らかにしてきた.これらの知見は,補綴治療の意義を口腔機能の回復にとどまらず,全身機能の維持という観点から再評価できる可能性を示している.すなわち,口腔機能を単なる咀嚼機能として捉えるのではなく,人の活力や生活機能を支える要素として理解する必要性を示唆している.本セッションでは,高齢者における咬合および補綴治療と身体機能の関係について,起立動作能力といった身体機能評価を踏まえて紹介し,高齢期における活力ある生活を支える観点から補綴治療の意義について考察する.
