Presentation Information
[O2-3]Association between masticatory performance, sarcopenia, and lower extremity function in community-dwelling older adults
*Daisuke Murakami1, Tomoaki Mameno1, Suzuna Akema1, Yuki Murotani1, Toshihito Takahashi1, Kotaro Higashi1, Yoshie Okada1, Satoko Takeuchi1, Kotaro Kibi1, Takashi Haraguchi1, Satoshi Idoji1, Kazunori Ikebe1 (1. Department of Removable Prosthodontics and Gerodontology Graduate School of Dentistry, The University of Osaka)
【目的】
本研究では,交絡因子を調整したうえで,咀嚼能率とサルコペニアおよび下肢運動機能との関連を包括的に検討することを目的とした.
【方法】
本横断研究は,2016年および2017年の調査に参加した70代80代の地域在住高齢者を対象とした.サルコペニアの定義は,2025年改訂版診断基準1)に基づき,握力低下および筋肉量低下をともに認める者とした.下肢運動機能の評価には,立ち上がり,歩行速度,バランス能力を0~12点で点数化して評価するShort Physical Performance Battery(以下,SPPB)を用いた.咀嚼能率は,検査用グミゼリーによるスコア法を用い,0~9点で評価した.
分析には,咀嚼能率を独立変数とする3つのモデルを用いた.モデル1はサルコペニアを従属変数とするロジスティック回帰分析,モデル2はSPPBを従属変数とする重回帰分析とした.さらに,モデル2に共変量としてサルコペニアを追加した分析(モデル3)を行った.各モデルにおいて,年齢,性別,体格指数,教育年数,経済的満足度,同居状況,外出頻度,慢性疾患,心理的健康状態,残存歯数を調整し,有意水準は0.05とした. 【結果と考察】
分析対象者は,858人(男性422人,女性436人)であり,そのうち150人(17.5%)がサルコペニアであった.モデル1において,咀嚼能率はサルコペニアと有意に関連し,オッズ比は0.86(95%信頼区間 [CI]:0.77–0.97)であった.モデル2において,咀嚼能率はSPPBと有意に関連し,非標準化回帰係数(B)は 0.14(95 % CI:0.01–0.27)であった.モデル3において,咀嚼能率は非有意(B= 0.12, 95% CI:-0.02–0.04)であったが,サルコペニアは有意な関連を示した(B=-0.70, 95% CI:-1.35–-0.04).これらの結果から,咀嚼能率は,交絡因子を調整したうえで,サルコペニアを介して下肢運動機能と関連することが示唆された.
【参考文献】
1)Chen LK, Woo J, Assantachai P, et al. A focus shift from sarcopenia to muscle health in the Asian Working Group for Sarcopenia 2025 consensus update. Nat Aging 2025;5:2164-75.
本研究では,交絡因子を調整したうえで,咀嚼能率とサルコペニアおよび下肢運動機能との関連を包括的に検討することを目的とした.
【方法】
本横断研究は,2016年および2017年の調査に参加した70代80代の地域在住高齢者を対象とした.サルコペニアの定義は,2025年改訂版診断基準1)に基づき,握力低下および筋肉量低下をともに認める者とした.下肢運動機能の評価には,立ち上がり,歩行速度,バランス能力を0~12点で点数化して評価するShort Physical Performance Battery(以下,SPPB)を用いた.咀嚼能率は,検査用グミゼリーによるスコア法を用い,0~9点で評価した.
分析には,咀嚼能率を独立変数とする3つのモデルを用いた.モデル1はサルコペニアを従属変数とするロジスティック回帰分析,モデル2はSPPBを従属変数とする重回帰分析とした.さらに,モデル2に共変量としてサルコペニアを追加した分析(モデル3)を行った.各モデルにおいて,年齢,性別,体格指数,教育年数,経済的満足度,同居状況,外出頻度,慢性疾患,心理的健康状態,残存歯数を調整し,有意水準は0.05とした. 【結果と考察】
分析対象者は,858人(男性422人,女性436人)であり,そのうち150人(17.5%)がサルコペニアであった.モデル1において,咀嚼能率はサルコペニアと有意に関連し,オッズ比は0.86(95%信頼区間 [CI]:0.77–0.97)であった.モデル2において,咀嚼能率はSPPBと有意に関連し,非標準化回帰係数(B)は 0.14(95 % CI:0.01–0.27)であった.モデル3において,咀嚼能率は非有意(B= 0.12, 95% CI:-0.02–0.04)であったが,サルコペニアは有意な関連を示した(B=-0.70, 95% CI:-1.35–-0.04).これらの結果から,咀嚼能率は,交絡因子を調整したうえで,サルコペニアを介して下肢運動機能と関連することが示唆された.
【参考文献】
1)Chen LK, Woo J, Assantachai P, et al. A focus shift from sarcopenia to muscle health in the Asian Working Group for Sarcopenia 2025 consensus update. Nat Aging 2025;5:2164-75.
