Presentation Information
[O5-2]Exploring the role of HDAC3 in the osteogenic potential of human jawbone marrow-derived mesenchymal stromal cells
*Haruka Miyata1, Nao Ikeda1, Tomoaki Sakurai2, Yuhei Yamada1, Reiya Horinouchi1, Fumio Suehiro2 (1. Department of Oral and Maxillofacial Prosthodontics, Kagoshima University, 2. Department of Dentures and Implants, Kagoshima University Hospital)
【目的】
顎骨骨髄内には間葉系間質細胞(顎骨MSC)が存在し,抜歯窩の治癒等における骨形成に関与している.しかし顎骨MSCの骨形成能に対する制御機構については未だ不明な点が多く残されている.顎骨MSCを用いた効率的な再生療法を開発するためにはその性質を詳細に把握する必要がある.本研究ではin vivo/ vitroにおける顎骨MSCの骨形成能に対する評価を行うことでその制御機構を解明することを目的とする.
【方法】
10週齢オスC57BL/6Jマウスで下顎第2臼歯抜歯モデルを作成した.下顎骨を採取し組織切片を作成し,H&E染色とMSCマーカー(LepR,Axin2)で免疫染色を行った.また下顎骨から抽出したRNAを用いて,骨分化マーカーであるRunx2や,Axin2の発現をRunx2に依存的に抑制すると報告¹⁾されているHdac3の遺伝子発現をRT-PCRにて評価した.
顎骨MSCにおけるHDAC3の役割を探索するため,患者の同意の下に採取した顎骨MSCを使用し,siRNAを用いてHDAC3のノックダウン(KD)を行った.アリザリンレッド染色定量にて骨分化能の評価を行った.またRT-PCRにて各遺伝子発現を,ウェスタンブロッティングにてシグナル活性評価を行った.
【結果と考察】
生理的条件下および抜歯窩の治癒過程において異なる局在を示すLepR+/Axin2+MSCとAxin2+MSCを認めた.抜歯1日後においてLepRとAxin2遺伝子発現は減少傾向,Runx2とHdac3遺伝子発現は増加傾向を認めた.
in vitroでは顎骨MSCのHdca3 KDによりアリザリンレッド染色定量が有意に促進しており,石灰化能を抑制する因子であるEphrinB2の遺伝子発現は有意に抑制されていた.さらに石灰化能を負に制御するRhoA/ROCKシグナルの因子であるROCK1の発現も有意に抑制されていた.
これらの結果からHDACはEphrinB2の発現を正に制御し,RhoA/ROCKシグナルを介して石灰化能を抑制し,MSCにおける骨形成能と石灰化能を制御することで骨強度を保つ役割を担っていると考えられる.顎骨MSCの骨形成に関する制御機構解明により新たな再生療法の開発に繋がることが期待される.
【参考文献】
1)Meghan E M, et al. J Biol Chem. 2013
顎骨骨髄内には間葉系間質細胞(顎骨MSC)が存在し,抜歯窩の治癒等における骨形成に関与している.しかし顎骨MSCの骨形成能に対する制御機構については未だ不明な点が多く残されている.顎骨MSCを用いた効率的な再生療法を開発するためにはその性質を詳細に把握する必要がある.本研究ではin vivo/ vitroにおける顎骨MSCの骨形成能に対する評価を行うことでその制御機構を解明することを目的とする.
【方法】
10週齢オスC57BL/6Jマウスで下顎第2臼歯抜歯モデルを作成した.下顎骨を採取し組織切片を作成し,H&E染色とMSCマーカー(LepR,Axin2)で免疫染色を行った.また下顎骨から抽出したRNAを用いて,骨分化マーカーであるRunx2や,Axin2の発現をRunx2に依存的に抑制すると報告¹⁾されているHdac3の遺伝子発現をRT-PCRにて評価した.
顎骨MSCにおけるHDAC3の役割を探索するため,患者の同意の下に採取した顎骨MSCを使用し,siRNAを用いてHDAC3のノックダウン(KD)を行った.アリザリンレッド染色定量にて骨分化能の評価を行った.またRT-PCRにて各遺伝子発現を,ウェスタンブロッティングにてシグナル活性評価を行った.
【結果と考察】
生理的条件下および抜歯窩の治癒過程において異なる局在を示すLepR+/Axin2+MSCとAxin2+MSCを認めた.抜歯1日後においてLepRとAxin2遺伝子発現は減少傾向,Runx2とHdac3遺伝子発現は増加傾向を認めた.
in vitroでは顎骨MSCのHdca3 KDによりアリザリンレッド染色定量が有意に促進しており,石灰化能を抑制する因子であるEphrinB2の遺伝子発現は有意に抑制されていた.さらに石灰化能を負に制御するRhoA/ROCKシグナルの因子であるROCK1の発現も有意に抑制されていた.
これらの結果からHDACはEphrinB2の発現を正に制御し,RhoA/ROCKシグナルを介して石灰化能を抑制し,MSCにおける骨形成能と石灰化能を制御することで骨強度を保つ役割を担っていると考えられる.顎骨MSCの骨形成に関する制御機構解明により新たな再生療法の開発に繋がることが期待される.
【参考文献】
1)Meghan E M, et al. J Biol Chem. 2013
