Presentation Information
[P-10]Gelation characteristics and dynamic viscoelasticity of commercial tissue conditioners
*Yuki Kawanishi1, Sirus Safaee1, Shinichiro Nonoshita1, Kae Harada1, Hiroshi Murata1 (1. Department of Prosthetic Dentistry, Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki University)
【目的】
超高齢社会では, 高度な顎堤吸収, 菲薄化した粘膜を有する義歯の難症例が多くみられる. このような症例にはティッシュコンディショナーによる粘膜調整とダイナミック印象が有効な治療法である1). しかし現在, 市販製品は耐久性や汚れやすさの観点より, 理想的な材料はいまだ開発されていない. そこで今回, 優れた耐久性と操作性を有するティッシュコンディショナーの開発の前段階として, 市販製品のゲル化挙動と動的粘弾性を評価することを目的とした.
【方法】
本研究では, 市販製品5種類のゲル化挙動, 動的粘弾性を評価した. ゲル化挙動はストレス制御式レオメーター(Discovery HR-2,TA インスツルメント)を用いた. 直径20mmのフラットプレートを用いて,ギャップ間距離1mm,周波数1Hz,測定温度37℃の条件下で, 各材料5回計測した.ゲル化時間は粉と液を混和後, 損失正接= 1(ゲル化点)となるまでの時間とした.
動的粘弾性の測定には動的粘弾性自動測定器(レオバイブロンDDV-25FP-W, エー・アンド・デイ社) を用いた. 試料作製2時間後と蒸留水1週間浸漬後に計測し, 37℃, 1Hzの粘弾性係数を比較した. 統計はゲル化挙動には一元配置分散分析とTukeyの多重比較, 動的粘弾性にはt検定を行った(p<0.05).
【結果と考察】
測定した市販製品のゲル化時間は101~530秒であり, 製品間で大きな差が認められた(p<0.05)(図1).
蒸留水浸漬前後における各粘弾性値を比較した結果, 貯蔵弾性率でSTC, GSL, GTCにおいて有意な変化が認められた. 損失弾性率でGSL, GTCに, 損失正接でSTC, GSL, HTCにおいて有意差が認められた. TTCは全指標において有意な変化を認めなかった(図2).
本研究の結果, 市販製品の動的粘弾性は, 蒸留水浸漬下における経時的変化において製品間で異なる挙動が示された. 本研究の知見は, ティッシュコンディショナーに求められる耐久性や操作性を定量的に評価する上で、動的粘弾性測定が有用な指標となり得ることを示唆しており, 新規材料開発における物性設計の基礎データとして活用可能と考えられる.
【参考文献】
1) Murata H, Hamada T, Djulaeha E et al. Rheology of tissue conditioners. J Prosthet Dent 1998;79:188–99.
超高齢社会では, 高度な顎堤吸収, 菲薄化した粘膜を有する義歯の難症例が多くみられる. このような症例にはティッシュコンディショナーによる粘膜調整とダイナミック印象が有効な治療法である1). しかし現在, 市販製品は耐久性や汚れやすさの観点より, 理想的な材料はいまだ開発されていない. そこで今回, 優れた耐久性と操作性を有するティッシュコンディショナーの開発の前段階として, 市販製品のゲル化挙動と動的粘弾性を評価することを目的とした.
【方法】
本研究では, 市販製品5種類のゲル化挙動, 動的粘弾性を評価した. ゲル化挙動はストレス制御式レオメーター(Discovery HR-2,TA インスツルメント)を用いた. 直径20mmのフラットプレートを用いて,ギャップ間距離1mm,周波数1Hz,測定温度37℃の条件下で, 各材料5回計測した.ゲル化時間は粉と液を混和後, 損失正接= 1(ゲル化点)となるまでの時間とした.
動的粘弾性の測定には動的粘弾性自動測定器(レオバイブロンDDV-25FP-W, エー・アンド・デイ社) を用いた. 試料作製2時間後と蒸留水1週間浸漬後に計測し, 37℃, 1Hzの粘弾性係数を比較した. 統計はゲル化挙動には一元配置分散分析とTukeyの多重比較, 動的粘弾性にはt検定を行った(p<0.05).
【結果と考察】
測定した市販製品のゲル化時間は101~530秒であり, 製品間で大きな差が認められた(p<0.05)(図1).
蒸留水浸漬前後における各粘弾性値を比較した結果, 貯蔵弾性率でSTC, GSL, GTCにおいて有意な変化が認められた. 損失弾性率でGSL, GTCに, 損失正接でSTC, GSL, HTCにおいて有意差が認められた. TTCは全指標において有意な変化を認めなかった(図2).
本研究の結果, 市販製品の動的粘弾性は, 蒸留水浸漬下における経時的変化において製品間で異なる挙動が示された. 本研究の知見は, ティッシュコンディショナーに求められる耐久性や操作性を定量的に評価する上で、動的粘弾性測定が有用な指標となり得ることを示唆しており, 新規材料開発における物性設計の基礎データとして活用可能と考えられる.
【参考文献】
1) Murata H, Hamada T, Djulaeha E et al. Rheology of tissue conditioners. J Prosthet Dent 1998;79:188–99.


