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[P-111]The Effect of Mastication on Alzheimer's Disease-Related Factors

*Sari Takada1, Yuki Kan1, Kenji Yokozeki1, Yoshihumi Toyoshita1, Katsuya Kawanishi1, Takahiro Yamanaka2, Yukio Ito2, Hidehito Takasaki2, Takashi Anzai3, Hisashi Koshino1 (1. Health Sciences University of Hokkaido, Division of Occlusion and Removable Prosthodontics, Department of Oral Rehabilitation,School of Dentistry, 2. Tohoku-Hokkaido Branch, 3. Tokyo Branch)
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【目的】
 アルツハイマー病(AD)は,認知機能障害と記憶力の低下を主徴とした進行的な神経細胞の機能障害を伴う病気であり,人口の高齢化に伴い発症数は世界的にも増加の一途を辿っている.アミロイドβ(Aβ)オリゴマーがADの原因物質として考えられており,前区物質であるAPPがβ-セクレターゼ,γ-セクレターゼにより切断されAβモノマーとなり,凝集することで生成される.
 認知症の発症には咀嚼機能が関連することが指摘されており,最近ではADの発症と現在歯数の関連が報告されている.しかしその詳細なメカニズムについては未だ不明である.本研究では,Aβの産生に関わるγ-セクレターゼの構成要素であるAPH-1について分析し,咀嚼がADの予防に及ぼす影響を検討した.
【方法】
 9週齢Wistar/ST雄性ラットを,エンシュアリキッドで給餌する非咀嚼群,エンシュアリキッドと同栄養値を持つ固形飼料で給餌する咀嚼群の2群に分けた.各々の飼料によって12週間飼育した後,イソフルランを用いて安楽死させ脳組織を採取した.脳組織は,頭蓋骨を除去した後,大脳皮質,中脳,小脳,延髄を一塊として摘出し,ホモジネートを行った.5,000×gで5分間遠心分離後,得られた上清からRat APH1A ELISA Kit(abbexa)を用いて各群の脳組織内に含まれるAPH-1濃度を測定した.
【結果と考察】
 12週後の両群のAPH-1濃度の比較では,非咀嚼群の大脳および視床下部において咀嚼群より有意に高い値を示した.以前の当教室での研究において,同様の手法で非咀嚼群と咀嚼群のγ-セクレターゼ濃度の比較を行った際にはγ-セクレターゼ自体には有意差は認められなかった.APH-1はPresenilin,Nicastrin,Pen-2と共にγ-セクレターゼ活性に必要な要素であり,単体でAβの切断に関与するものではないため,Presenilin,Nicastrin,Pen-2のいずれかに有意差がなく,結果としてγ-セクレターゼとしては有意差が認められなかった可能性が考えられる.
 今後はAPH-1以外のγ-セクレターゼの構成要素についても分析を行い,γ-セクレターゼに関連するAβの産生に関与する因子を検討していく予定である.