Presentation Information
[P-129]Fabrication of a digital model of lower dentition with the reconstructed tongue by using digital altered cast technique
*Shunta Inagawa1, Naoki Kodama2, Yasuji Motoyama3, Miho Kuwahara-Kadoya1, Haruki Ochi3, Fuminobu Miyazaki3, Mai Yoshizane1, Makoto Matsugishi4, Keiji Ohta3, Youta Katayama3, Kanna Yamasaki1, Kentaro Akiyama1 (1. Department of Occlusal & Oral Functional Rehabilitation, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry & Pharmaceutical Sciences, 2. Department of Prosthodontics, Medical Developmental Field, Okayama University, 3. Dental Laboratory Division, Okayama university hospital, 4. Department of Prosthodontics, Okayama university hospital)
Ⅰ. 目的
舌再建術後患者に対するデジタル技術の応用は依然として十分に進んでいない.これまで我々は,印象採得後にスキャナで印象体そのものをスキャンすることで,再建舌と歯列・口腔底を連続的に包含したデータの取得を可能にした1).しかし,本手法では十分な採得が困難な場合があった.今回,我々はデジタルオルタードキャスト法を応用し,再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の作製を可能にしたため報告する.
Ⅱ. 方法
患者は62歳男性で,舌がんの既往があり大腿皮弁により舌再建術を受けた.本症例に対し,再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の作製を試みた.
はじめに既製トレーとアルジネート印象材を用いて,再建舌を含む歯列の印象採得を行い,直ちに口腔内スキャナ(TRIOS4®, 3Shape, Denmark)により印象体をスキャンした(スキャン①).次に,印象体に硬石膏(ニュープラストーン,GC,日本)を注入して石膏模型を作製し,完成した石膏模型を卓上スキャナ(3Shape E3®, 3Shape, Denmark)を用いてスキャンした(スキャン②,図1).スキャン①および②のSTL (Standard Tessellation Language)データを歯科用CADソフトウェア(exocad®,Exocad,Germany)にインポートして位置合わせを行い,口腔底欠損部の穴埋め処理を行った.さらに,各STLデータを汎用ソフトウェア(Meshmixer®,Autodesk,USA)にインポートし,スキャン①を基に再建舌を含む口腔底部を抽出し,デジタルオルタードキャスト法によりスキャン②のデータへ置換した結果,連続的に包含したデータ取得が可能となった(図2).
Ⅲ. 結果と考察
デジタルオルタードキャスト法により今まで採得困難であった再建舌を含む歯列・口腔底形態を連続的に採得することが可能となった.今後は本手法により作製された再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の精度検証を行う予定である.さらに,本手法が再建舌の経年的な解剖学的変化を縦断的に評価する新たな手段となる可能性が示唆された.
Ⅳ. 文献
1) 兒玉直紀,本山靖治,越智春生ほか.舌再建術後患者における再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の製作.Medical Science Digest 51(14). 793-795, 2025.
(発表に際して患者・被験者の同意を得た.)
舌再建術後患者に対するデジタル技術の応用は依然として十分に進んでいない.これまで我々は,印象採得後にスキャナで印象体そのものをスキャンすることで,再建舌と歯列・口腔底を連続的に包含したデータの取得を可能にした1).しかし,本手法では十分な採得が困難な場合があった.今回,我々はデジタルオルタードキャスト法を応用し,再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の作製を可能にしたため報告する.
Ⅱ. 方法
患者は62歳男性で,舌がんの既往があり大腿皮弁により舌再建術を受けた.本症例に対し,再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の作製を試みた.
はじめに既製トレーとアルジネート印象材を用いて,再建舌を含む歯列の印象採得を行い,直ちに口腔内スキャナ(TRIOS4®, 3Shape, Denmark)により印象体をスキャンした(スキャン①).次に,印象体に硬石膏(ニュープラストーン,GC,日本)を注入して石膏模型を作製し,完成した石膏模型を卓上スキャナ(3Shape E3®, 3Shape, Denmark)を用いてスキャンした(スキャン②,図1).スキャン①および②のSTL (Standard Tessellation Language)データを歯科用CADソフトウェア(exocad®,Exocad,Germany)にインポートして位置合わせを行い,口腔底欠損部の穴埋め処理を行った.さらに,各STLデータを汎用ソフトウェア(Meshmixer®,Autodesk,USA)にインポートし,スキャン①を基に再建舌を含む口腔底部を抽出し,デジタルオルタードキャスト法によりスキャン②のデータへ置換した結果,連続的に包含したデータ取得が可能となった(図2).
Ⅲ. 結果と考察
デジタルオルタードキャスト法により今まで採得困難であった再建舌を含む歯列・口腔底形態を連続的に採得することが可能となった.今後は本手法により作製された再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の精度検証を行う予定である.さらに,本手法が再建舌の経年的な解剖学的変化を縦断的に評価する新たな手段となる可能性が示唆された.
Ⅳ. 文献
1) 兒玉直紀,本山靖治,越智春生ほか.舌再建術後患者における再建舌を含む下顎歯列デジタル模型の製作.Medical Science Digest 51(14). 793-795, 2025.
(発表に際して患者・被験者の同意を得た.)


