Presentation Information
[P-152]Restoration of Occlusal Clearance by Increasing the Occlusal Vertical Dimension Using a Denture: A Case Report
*Fuichiro Suga1, Atsushi Araki1, Yuki Uchiyama1, Keiichiro Shimada1, Suguru Kimoto1, Shin Miyamae1 (1. Department of Gerodontology and Home Care Dentistry School of Dentistry, Aichi Gakuin University)
【緒言】
日常臨床においては、う蝕、歯冠破折、補綴装置の脱離、抜歯などにより歯の欠損が生じたにもかかわらず、長期間補綴処置が行われないことがある。その結果、対合歯や隣在歯の挺出・傾斜が生じ、咬合関係に変化を来すことがある。本症例は、歯冠補綴装置の脱離を契機に咬合高径が低下し、咀嚼困難を訴えた患者に対して、咬合挙上を行い、機能回復および補綴装置の装着に至った経過を報告する。
【症例の概要・治療内容】
本症例においては、インプラントおよびブリッジによる固定性補綴治療、ならびに可撤性部分床義歯による治療の選択肢を提示した。その結果、患者はブリッジと可撤性部分床義歯を併用する治療法を選択した。
補綴前処置として、全顎的歯周基本治療を実施し、治療用義歯を用いて咬合高径および顎位の確認を行った。さらに、診断用ワックスアップおよびプロビジョナルレストレーション(PVR)を作製し、前歯部で約3 mmの咬合挙上を実施。あわせてアンテリアガイダンスも付与した。
PVR装着下で機能面・審美面における問題がないことを確認後、最終補綴装置を装着した。67部の欠損部位には可撤性部分床義歯を装着した。顎堤条件はやや不良であったものの、支台歯の骨支持および歯周組織の状態が良好であったため、片側性設計とした。
【経過および考察】
装着後は約1か月に1回の頻度でメインテナンスを継続しており、歯周組織の検査結果およびプラークコントロールは良好で、大きな問題は認められていない。
術後に実施した口腔関連QOL評価(OHIP-J14)では、ほぼすべての項目において改善が確認され、口腔関連QOLの向上が得られた。
本症例では、咬合高径が低下した状態に対し、診断用ワックスアップを基に製作したPVRを用いて仮決定した咬合挙上量を口腔内で検証した上で、適切な咬合高径の設定が可能であった。その結果、機能の回復が達成され、患者の高い満足度につながったと考えられる。
【参考文献】
1)五十嵐順正.乱れた咬合平面を有する歯列欠損患者の補綴.日補綴会誌 2015;7:314-318.
2)厚生労働省.平成28年度歯科疾患実態調査結果の概要. https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-01.pdf
日常臨床においては、う蝕、歯冠破折、補綴装置の脱離、抜歯などにより歯の欠損が生じたにもかかわらず、長期間補綴処置が行われないことがある。その結果、対合歯や隣在歯の挺出・傾斜が生じ、咬合関係に変化を来すことがある。本症例は、歯冠補綴装置の脱離を契機に咬合高径が低下し、咀嚼困難を訴えた患者に対して、咬合挙上を行い、機能回復および補綴装置の装着に至った経過を報告する。
【症例の概要・治療内容】
本症例においては、インプラントおよびブリッジによる固定性補綴治療、ならびに可撤性部分床義歯による治療の選択肢を提示した。その結果、患者はブリッジと可撤性部分床義歯を併用する治療法を選択した。
補綴前処置として、全顎的歯周基本治療を実施し、治療用義歯を用いて咬合高径および顎位の確認を行った。さらに、診断用ワックスアップおよびプロビジョナルレストレーション(PVR)を作製し、前歯部で約3 mmの咬合挙上を実施。あわせてアンテリアガイダンスも付与した。
PVR装着下で機能面・審美面における問題がないことを確認後、最終補綴装置を装着した。67部の欠損部位には可撤性部分床義歯を装着した。顎堤条件はやや不良であったものの、支台歯の骨支持および歯周組織の状態が良好であったため、片側性設計とした。
【経過および考察】
装着後は約1か月に1回の頻度でメインテナンスを継続しており、歯周組織の検査結果およびプラークコントロールは良好で、大きな問題は認められていない。
術後に実施した口腔関連QOL評価(OHIP-J14)では、ほぼすべての項目において改善が確認され、口腔関連QOLの向上が得られた。
本症例では、咬合高径が低下した状態に対し、診断用ワックスアップを基に製作したPVRを用いて仮決定した咬合挙上量を口腔内で検証した上で、適切な咬合高径の設定が可能であった。その結果、機能の回復が達成され、患者の高い満足度につながったと考えられる。
【参考文献】
1)五十嵐順正.乱れた咬合平面を有する歯列欠損患者の補綴.日補綴会誌 2015;7:314-318.
2)厚生労働省.平成28年度歯科疾患実態調査結果の概要. https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-01.pdf
