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[P-156]Functional recovery using an occlusal rest in an older patient with severe occlusal wear due to bruxism: a case report

*Shohei Hasegawa1, Koichiro Ogami1, Kaoru Miyamoto1, Kiyohiro Hanazawa1, Takayuki Ueda2 (1. Division of General Dentistry, Chiba Dental Center, Tokyo Dental College, 2. Department of Removable Prosthodontics & Gerodontology, Tokyo Dental College)
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【緒言】
 ブラキシズムにより顕著な咬耗が生じることがあるが,損耗の程度や範囲により歯冠修復が困難な場合もある.今回我々は,ブラキシズムにより,歯冠形態が著しく失われた高齢者に対し,咬合面レストを用いて咬合面形態を回復した部分床義歯を装着する機会を得たため,その概要を報告する.
【症例の概要・治療内容】
 91歳女性.2年前に6┐欠損に対する義歯を装着していたが,6か月前に破損・紛失し,食べにくさを主訴に受診した.医療面接および全顎的な象牙質に及ぶ咬耗所見より覚醒時のブラキシズムを疑った.Eichnerの分類はB-1であった.6┐の欠損および7┐歯冠部の著しい咬耗と歯冠破折により咬合接触は喪失していたが,著しい咬合高径の低下は認められなかった.以上より,7┐歯冠部の咬耗と歯冠破折および6┐欠損による,咀嚼障害と診断した.治療方針として,患者が高齢であることから便宜的な抜髄などの侵襲的処置は避け,歩行困難であることを考慮し,治療回数の減少を図ることとした.また,認知機能低下の懸念,プラークコントロールが不良なことを考慮し,ブリッジによる補綴治療は行わず,部分床義歯による機能回復を選択した.ブラキシズムに対しては,行動変容療法を行った.義歯設計として,強度向上を目的として金属床義歯とした.5┐にAkersクラスプ,残存歯質の破折防止を目的として,7┐の咬合面を咬合面レストにて被覆し,ファーゾーンからニアゾーンへ鉤尖を伸ばす二腕鉤を配置した.歯髄刺激,露髄の可能性を考慮し,7┐のレストシート形成は最小限とした.メタルフレームワークの試適後,適合に問題がないことを確認し,義歯を完成させた.
【経過ならびに考察】
 義歯装着1か月後,義歯による疼痛は認めず,咬合接触状態は良好であった.義歯装着前後で,OHIP-J54は21点から6点に,咀嚼能力は177mg/dLから207mg/dLに向上した.また,咬合力は,173.4Nから250.6Nへ増加した.これらの結果より,口腔関連QOLの向上および口腔機能の改善が認められた.本症例のように,ブラキシズムにより咬合面の解剖学的形態が失われた高齢患者に対して,咬合面レストを介して対合歯との咬合支持を確立する機能を付与した部分床義歯による補綴治療は,歯質の切削を抑え,治療侵襲と治療回数を低減し,機能回復を図る一選択肢となることが示唆された.