Presentation Information
[P-22]Complete Denture Rehabilitation Focusing on Lingual Retention Affecting Bolus Formation -Using CAD/CAM-Fabricated Artificial Teeth-
*Yoichi Terao1, Shinji Kuromatsu2, Takatomi Okamoto2, Hiroyuki Asai2, Kentaroh Nakamura1,3, Yasunori Ayukawa3 (1. Tokai Branch, 2. Kansai Branch, 3. SectionofImplant&RehabilitativeDentistry, Division of Oral Rehabilitation, Faculty of Dental Science, Kyushu University)
【緒言】
高齢者の死亡原因に誤嚥性肺炎が挙げられ,食塊形成不全が大きく関与していると言われている.正常な食塊形成には,準備期における食物粉砕,十分な唾液分泌,確実な口唇閉鎖,舌や口腔周囲筋の協調活動が不可欠である.なかでも,咀嚼時の舌運動は粉砕されつつある食物を臼歯部咬合面に再配置する,そしてDondersの空隙に食塊を形成貯留する重要な働きを担っている.無歯顎患者において,この働きを正常化するには全部床義歯研磨面をニュートラルゾーンと適合させることが至要たる要点であると考えている.
しかしながら,義歯研磨面の一部となる既製人工歯は大きさや形態が規格化され,ニュートラルゾーンと適合させられない症例も多く,咀嚼時の舌運動が正常に機能せず,最終的に食塊形成不全を招くのではないかと危惧している.
そこで,われわれは準備期終末にDondersの空隙に食塊形成を貯留させることを目的に,大きさや形態を適正化させる調製人工歯を応用している.今回は,調製人工歯の製作にCAD/CAM技術を応用し,良好な結果が得られた全部床義歯症例を報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は76歳男性.主訴は上顎義歯破折による咀嚼障害で,義歯新製希望である.総合難易度評価はO3S3Q0Y0でCTD4であった.
義歯新製に際し,現在歯は筋圧中立帯から大きく逸脱していることから,全抜歯し全部床義歯を製作することを提案し同意を得た.
患者固有のニュートラルゾーンにデンチャースペースを合致させるためには生理的な顎間関係の設定が不可欠であり,本症例では下顎位置感覚測定法ならびにタッピング法を用いた.
ニュートラルゾーンに義歯研磨面を適合させることを目的に,ろう義歯にワックス(アルーワックス,東京歯科産業,東京,日本)および付加型シリコーンゴム印象材(ジルデフィット,松風,京都,日本)を用いて修正を繰り返した.人工歯部の適合性を高めることを目的に調製人工歯をCAD/CAM技術を応用して製作し,通法に従い義歯を完成させた.
【経過ならびに考察】
医療面接より食塊形成が容易となったことと頬側食物残渣の消失が確認された.これらのことから,良好な食塊を形成するうえで,調製人工歯の有用性が示唆された.
高齢者の死亡原因に誤嚥性肺炎が挙げられ,食塊形成不全が大きく関与していると言われている.正常な食塊形成には,準備期における食物粉砕,十分な唾液分泌,確実な口唇閉鎖,舌や口腔周囲筋の協調活動が不可欠である.なかでも,咀嚼時の舌運動は粉砕されつつある食物を臼歯部咬合面に再配置する,そしてDondersの空隙に食塊を形成貯留する重要な働きを担っている.無歯顎患者において,この働きを正常化するには全部床義歯研磨面をニュートラルゾーンと適合させることが至要たる要点であると考えている.
しかしながら,義歯研磨面の一部となる既製人工歯は大きさや形態が規格化され,ニュートラルゾーンと適合させられない症例も多く,咀嚼時の舌運動が正常に機能せず,最終的に食塊形成不全を招くのではないかと危惧している.
そこで,われわれは準備期終末にDondersの空隙に食塊形成を貯留させることを目的に,大きさや形態を適正化させる調製人工歯を応用している.今回は,調製人工歯の製作にCAD/CAM技術を応用し,良好な結果が得られた全部床義歯症例を報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は76歳男性.主訴は上顎義歯破折による咀嚼障害で,義歯新製希望である.総合難易度評価はO3S3Q0Y0でCTD4であった.
義歯新製に際し,現在歯は筋圧中立帯から大きく逸脱していることから,全抜歯し全部床義歯を製作することを提案し同意を得た.
患者固有のニュートラルゾーンにデンチャースペースを合致させるためには生理的な顎間関係の設定が不可欠であり,本症例では下顎位置感覚測定法ならびにタッピング法を用いた.
ニュートラルゾーンに義歯研磨面を適合させることを目的に,ろう義歯にワックス(アルーワックス,東京歯科産業,東京,日本)および付加型シリコーンゴム印象材(ジルデフィット,松風,京都,日本)を用いて修正を繰り返した.人工歯部の適合性を高めることを目的に調製人工歯をCAD/CAM技術を応用して製作し,通法に従い義歯を完成させた.
【経過ならびに考察】
医療面接より食塊形成が容易となったことと頬側食物残渣の消失が確認された.これらのことから,良好な食塊を形成するうえで,調製人工歯の有用性が示唆された.

