Presentation Information
[P-64]Aesthetic rehabilitation of dentition defects resulting from traumatic injury using RBFDPs: A case report
*Eiji Gaijo1, Tomonari Okawa2,3, Masashi Takafuji2, Kentaroh Nakamura2,3, Yasunori Ayukawa3 (1. Chugoku & Shikoku Branch, 2. Tokai Branch, 3. Section of Implant & Rehabilitative Dentistry, Division of Oral Rehabilitation, Faculty of Dental Science, Kyushu University)
【緒言】
事故外傷に起因する顔面損傷や歯の破折・脱落は,口腔内の審美性に影響を及ぼすことがある.また,事故外傷後の患者が精神的トラウマをもたらすことも報告されている1). 顎骨骨折かつ歯列欠損を伴う若年患者では,成長発育や骨折治癒に伴う歯列や咬合関係などの将来的な変様が懸念され,現時点での変化による審美性ならびに機能的障害の再発を予測することは極めて困難であると考えている.それゆえに,顎骨骨折や脱落を伴う若年者の歯列欠損における固定性補綴装置には,歯質削除量を最小限に抑え,かつ口腔内変様に柔軟に追従しうる補綴装置が有用であろうと深慮している.今回は,下顎前歯部顎骨骨折を伴う上下顎4歯歯列欠損に対してRBFDPs(Kernらが提唱するResin-Bonded Fixed Dental Prostheses)を適用した審美障害症例を報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は21歳の男性.主訴は⏌2,⎿1,⎾12を欠損したことによる審美障害であった.⏌1と⏋2には歯髄反応はなく,⏌31,⎿2,⎾3,⏋1にエナメル質の微小亀裂,⏋12には著しい歯質破損が,⏌2の歯槽突起と⎾12の歯槽部は大きく欠落し,同部の角化歯肉の喪失が認められた.今後の成長発育および歯列や咬合関係の変様を惹起する可能性を説明した上で,RBFDPsを提案し,患者とその家族から同意を得た.RBFDPsは通法に従い,装着した.
【経過ならびに考察】
医療面接から患者とその家族はRBFDPsによる審美改善に十分に満足していることが確認できた.また,口腔関連QOL(OHIP-J54:術後9点)から審美障害が改善されていることが確認できた. したがって,RBFDPsは外傷による心理的苦痛の軽減に寄与し得る審美的固定性補綴装置として臨床的な有用性が高いと考えられる.一方で,成長発育に伴う歯列・咬合の変化ならびに心理的側面を含めた経過観察と適切な補綴装置管理が肝要であると考える.
【参考文献】
1)加藤悠歩,藤本舞,真野佳子ほか.交通外傷受傷後に矯正歯科治療を含む包括的治療を行った1例.明海歯学誌 2018;47(2):148–156.
(発表に際して患者・家族の同意を得た)
事故外傷に起因する顔面損傷や歯の破折・脱落は,口腔内の審美性に影響を及ぼすことがある.また,事故外傷後の患者が精神的トラウマをもたらすことも報告されている1). 顎骨骨折かつ歯列欠損を伴う若年患者では,成長発育や骨折治癒に伴う歯列や咬合関係などの将来的な変様が懸念され,現時点での変化による審美性ならびに機能的障害の再発を予測することは極めて困難であると考えている.それゆえに,顎骨骨折や脱落を伴う若年者の歯列欠損における固定性補綴装置には,歯質削除量を最小限に抑え,かつ口腔内変様に柔軟に追従しうる補綴装置が有用であろうと深慮している.今回は,下顎前歯部顎骨骨折を伴う上下顎4歯歯列欠損に対してRBFDPs(Kernらが提唱するResin-Bonded Fixed Dental Prostheses)を適用した審美障害症例を報告する.
【症例の概要・治療内容】
患者は21歳の男性.主訴は⏌2,⎿1,⎾12を欠損したことによる審美障害であった.⏌1と⏋2には歯髄反応はなく,⏌31,⎿2,⎾3,⏋1にエナメル質の微小亀裂,⏋12には著しい歯質破損が,⏌2の歯槽突起と⎾12の歯槽部は大きく欠落し,同部の角化歯肉の喪失が認められた.今後の成長発育および歯列や咬合関係の変様を惹起する可能性を説明した上で,RBFDPsを提案し,患者とその家族から同意を得た.RBFDPsは通法に従い,装着した.
【経過ならびに考察】
医療面接から患者とその家族はRBFDPsによる審美改善に十分に満足していることが確認できた.また,口腔関連QOL(OHIP-J54:術後9点)から審美障害が改善されていることが確認できた. したがって,RBFDPsは外傷による心理的苦痛の軽減に寄与し得る審美的固定性補綴装置として臨床的な有用性が高いと考えられる.一方で,成長発育に伴う歯列・咬合の変化ならびに心理的側面を含めた経過観察と適切な補綴装置管理が肝要であると考える.
【参考文献】
1)加藤悠歩,藤本舞,真野佳子ほか.交通外傷受傷後に矯正歯科治療を含む包括的治療を行った1例.明海歯学誌 2018;47(2):148–156.
(発表に際して患者・家族の同意を得た)

