Presentation Information

[P-65]Comparisons of dimensional changes among impression materials, under storage conditions after making impressions

*Masatomo Ibuki1, Sadaaki Murahara2, Kouta Kobayashi3, Fumiko Nishio2, Hiroyuki Minami2,1 (1. Fixed Prosthetic Clinic, Kagoshima University Medical and Dental Hospital, 2. Department of Fixed Prosthetic Dentistry, Graduate School of Medical and Dental Sciences, 3. Division of Clinical Engineering,Kagoshima University Hospital)
PDF DownloadDownload PDF
【目的】
 我が国の高齢率は増加の一途をたどり,今後ますます訪問診療のニーズが高まり,在宅での印象採得をともなう診療を行う機会が増えていくことも予想される.精密な補綴装置作製のためには石膏を即時注入することが望ましいが,訪問先での石膏注入は困難で一定時間印象体を保存しなければならない状況が想定される.そこで,本研究では印象体の保存時間,温度が印象体の精度に及ぼす影響を検討した.
【方法】
 ステンレス製の上底直径9 ㎜下底直径10 ㎜高径10 ㎜テーパー付き円錐台を簡略化支台歯モデルとして既製トレーと個歯トレーを用いて,寒天(デントロイド・スーパーグリーン,デントロニクス)とアルジネート(アローマファイン,ジーシー)による連合印象(以下,寒天),付加型シリコーンゴム(エグザミックスファインインジェクション,ジーシー)による印象(以下,シリコーン),連合印象用アルジネート(アローマインジェクション,ジーシー)とアルジネート(アローマファイン,ジーシー)による連合印象(以下、アルジネート)にて採得し,即時あるいは保存液中浸漬し室温下,冷温下(5℃),高温下(37℃)にて3時間保管したのち超硬石膏を注入した.印象体に即時石膏注入を行った群を即時群とし,室温下,冷温下,高温下にて3時間保管した後に石膏注入を行った群をそれぞれ室温群,冷温群,高温群とし寸法変化の比較を行うこととした. 得られた石膏模型の上底直径(A)高径(B)下底直径(C)を光学スキャナー(ceramill, 朝日レントゲン)を用いてスキャンし,それぞれ参照点をCADプログラム(exocad Program, ジオメディ)を用いてA,B,C各部位の寸法を測定した. 得られた結果はBonferroni法を用いて即時群とその他の群での比較を行い,有意水準は5%とした.
【結果と考察】
 シリコーンは高温群のみCにおいて有意に収縮しており,アルジネートはすべての部位において即時群と各群との間に有意差は見られなかった.寒天のAでは有意差は見られなかったが,Bでは室温群,冷温群,Cでは3群とも即時群と比較して有意に収縮していた.寒天は過去の報告通り印象採得後,保存環境温度に関わらず可及的速やかに石膏注入を行うことが推奨される.一方でアルジネ-トはシリコーンとほぼ同等に変形が少なく,保存環境温度に左右されず数時間の保管にも耐えうることが示唆された.