Presentation Information
[P-86]Effects of Gum Chewing on Various Parameters of Walking
Takahiro Sakaue1, *Kazunori Nakajima1, Arata Tsutsui1, Erik Masao Boller1, Karen Kurosawa1, Hiroyuki Banzono1, Mami Shibusawa1, Takeshi Sato1, Shinji Togo1, Yoshiaki Matsuda1, Yoshihiro Suzuki1, Tomotaka Takeda1 (1. Department of Oral Health and Clinical Science, Division of Sports Dentisitry, Tokyo Dental College)
【目的】
健康の維持・増進には,①適度な運動,②適切な栄養摂取,③十分な休養の三要素が重要である.運動の指標としては歩行量が健康と強く関連することから,活動量計や万歩計による評価が広く用いられている.一方,適切な栄養摂取の基盤となる摂食・咀嚼機能の維持には,健全な顎口腔系の保全が不可欠である.しかし現代社会では軟食化が進行し,咀嚼回数の低下が指摘されている.咀嚼回数の低下は,唾液分泌量の減少や口腔清掃性の低下を介して口腔内環境の悪化を招き,さらには全身の健康状態にも影響を及ぼす可能性がある.したがって,咀嚼を重視した食習慣の回復・普及は,超高齢化が進む我が国において「健康幸福長寿社会」を実現するうえで重要な課題である.そこで演者らは,安静時のみならず運動中においても咀嚼運動の観察を可能とする装置「CAM Counter Walking」を開発した.本研究では,本装置を用いてガム咀嚼が歩行運動に及ぼす影響について検討することを目的とした.
【方法】
被験者は,顎口腔系および四肢運動器に異常を認めない20歳代女性62名とした.被験運動は,リハビリテーション領域において汎用されている10m歩行テストとし,ガム咀嚼あり・なしの2条件下で快適歩行を実施した.歩行運動の測定にはAYUMI EYEを用い,歩行時間,歩行速度,歩幅,RMS,周期などの歩行指標を抽出し,両条件間で比較検討した.統計解析にはウィルコクソンの符号付順位検定を用いた.
【結果と考察】
ガム咀嚼あり・なしの条件で歩行指標を比較した結果,歩行時間および歩行速度の2項目において有意差が認められ,ガム咀嚼が歩行運動に影響を及ぼすことが示された.すなわち,ガム咀嚼を併用することで歩行時間は短縮し,歩行速度は増加した.これらの結果から,歩行という単純な運動であっても,咀嚼運動を同時に行うことで運動負荷が増加し,運動効果の向上が期待できる可能性が示唆された.また,咀嚼と歩行を同時に評価できる本装置は,日常生活における咀嚼行動の定量化にも応用可能であり,今後は咀嚼習慣や食行動と全身的健康状態との関連について,歯科的観点からさらに検討を進めていく予定である.
健康の維持・増進には,①適度な運動,②適切な栄養摂取,③十分な休養の三要素が重要である.運動の指標としては歩行量が健康と強く関連することから,活動量計や万歩計による評価が広く用いられている.一方,適切な栄養摂取の基盤となる摂食・咀嚼機能の維持には,健全な顎口腔系の保全が不可欠である.しかし現代社会では軟食化が進行し,咀嚼回数の低下が指摘されている.咀嚼回数の低下は,唾液分泌量の減少や口腔清掃性の低下を介して口腔内環境の悪化を招き,さらには全身の健康状態にも影響を及ぼす可能性がある.したがって,咀嚼を重視した食習慣の回復・普及は,超高齢化が進む我が国において「健康幸福長寿社会」を実現するうえで重要な課題である.そこで演者らは,安静時のみならず運動中においても咀嚼運動の観察を可能とする装置「CAM Counter Walking」を開発した.本研究では,本装置を用いてガム咀嚼が歩行運動に及ぼす影響について検討することを目的とした.
【方法】
被験者は,顎口腔系および四肢運動器に異常を認めない20歳代女性62名とした.被験運動は,リハビリテーション領域において汎用されている10m歩行テストとし,ガム咀嚼あり・なしの2条件下で快適歩行を実施した.歩行運動の測定にはAYUMI EYEを用い,歩行時間,歩行速度,歩幅,RMS,周期などの歩行指標を抽出し,両条件間で比較検討した.統計解析にはウィルコクソンの符号付順位検定を用いた.
【結果と考察】
ガム咀嚼あり・なしの条件で歩行指標を比較した結果,歩行時間および歩行速度の2項目において有意差が認められ,ガム咀嚼が歩行運動に影響を及ぼすことが示された.すなわち,ガム咀嚼を併用することで歩行時間は短縮し,歩行速度は増加した.これらの結果から,歩行という単純な運動であっても,咀嚼運動を同時に行うことで運動負荷が増加し,運動効果の向上が期待できる可能性が示唆された.また,咀嚼と歩行を同時に評価できる本装置は,日常生活における咀嚼行動の定量化にも応用可能であり,今後は咀嚼習慣や食行動と全身的健康状態との関連について,歯科的観点からさらに検討を進めていく予定である.
