Presentation Information
[P-88]Study on the Mechanical Properties of Recycled PEEK
*Takashi Asano1, Masanobu Wakami2, Hiroshi Suzuki1, Yoshihiro Iwata1, Takashi Ohara3, Ryoya Kawakami3, Yuusaku Ashida1, Taira Kobayashi2, Satoshi Uchibori2, Osamu Komiyama1 (1. Department of Proshodontics and Oral Rehabilitation, Nihon University School of Dentistry at Matsudo, 2. Department of Advanced Fixed Proshodontics Nihon University School of Dentistry at Matsudo, 3. Nihon University Graduate School of Dentistry at Matsudo, Oral Function and Rehabilitation)
【目的】
PEEKはその高い機械的特性1)から,多様な補綴分野で利用されている.一方,CAD/CAM加工時には大量の切削粉が発生するほか,補綴装置の再製・改修に伴い未使用素材が廃棄されることが多い.これまで,ブロックや補綴装置由来の廃材を再利用する際の物性変化への影響についての報告は少ない.本研究では,再生利用したPEEKの物性を明らかにし,歯科領域におけるPEEK再生利用の実用化に向けた基礎的知見を提供することを目的とする.
【方法】
試験体の製作方法は射出成形法でペレットを溶融し,形状はダンベル型試験体を製作した(通常成型).射出成形にて通常成形されたPEEK試験体のスプルー部とランナー部を回収し,粉砕機にて粉砕した.粉砕したPEEK材と新しいペレットの配分を50%ずつとし,再び溶融,射出成形した試験体を製作した(粒砕品50%).また,粉砕物100%にて射出成形した試験体を製作した(粒砕品100%).各試験体は5個製作した.物性試験は,精密万能試験機を使用し,三点曲げ試験を行った.三点曲げ試験により, 各試験体に生じた応力とひずみの関係から応力-ひずみ曲線を作成し,曲げ弾性率,最大点応力を求めた.得られたデータより,各試験体に分けて,一元配置分散分析後,Tukey-Kramerの多重比較を行った.
【結果と考察】
各試験体の応力-ひずみ曲線は,高い靭性を示した.曲げ弾性率の結果について,通常成型は,4620.7 MPa, 粉砕品50%は,4628.8 MPa,粉砕品100%は,4630.9 MPaであった.また,最大点応力は,通常成型は,177.2MPa, 粉砕品50%は,177.4MPa,粉砕品100%は,178.6 MPaであった.各試験体間で比較を行った結果,有意差を示さなかった.今回,PEEKの再生利用に伴う機械的特性の変化について評価した.その結果,再溶融・成型したPEEKは,未使用と比較しても機械的物性低下を認めなかった.以上のことより、歯科補綴材料として実用可能な範囲の性能を維持していることが示唆された.
【参考文献】
1)吉崎 聡,齋藤真規,桒原(篠崎)紀子他,義歯床用材料への使用を目的としたポリエーテルエーテルケトン材料の曲げ特性および真菌付着能の評価.日大口腔科学 2019;45:173–181.
PEEKはその高い機械的特性1)から,多様な補綴分野で利用されている.一方,CAD/CAM加工時には大量の切削粉が発生するほか,補綴装置の再製・改修に伴い未使用素材が廃棄されることが多い.これまで,ブロックや補綴装置由来の廃材を再利用する際の物性変化への影響についての報告は少ない.本研究では,再生利用したPEEKの物性を明らかにし,歯科領域におけるPEEK再生利用の実用化に向けた基礎的知見を提供することを目的とする.
【方法】
試験体の製作方法は射出成形法でペレットを溶融し,形状はダンベル型試験体を製作した(通常成型).射出成形にて通常成形されたPEEK試験体のスプルー部とランナー部を回収し,粉砕機にて粉砕した.粉砕したPEEK材と新しいペレットの配分を50%ずつとし,再び溶融,射出成形した試験体を製作した(粒砕品50%).また,粉砕物100%にて射出成形した試験体を製作した(粒砕品100%).各試験体は5個製作した.物性試験は,精密万能試験機を使用し,三点曲げ試験を行った.三点曲げ試験により, 各試験体に生じた応力とひずみの関係から応力-ひずみ曲線を作成し,曲げ弾性率,最大点応力を求めた.得られたデータより,各試験体に分けて,一元配置分散分析後,Tukey-Kramerの多重比較を行った.
【結果と考察】
各試験体の応力-ひずみ曲線は,高い靭性を示した.曲げ弾性率の結果について,通常成型は,4620.7 MPa, 粉砕品50%は,4628.8 MPa,粉砕品100%は,4630.9 MPaであった.また,最大点応力は,通常成型は,177.2MPa, 粉砕品50%は,177.4MPa,粉砕品100%は,178.6 MPaであった.各試験体間で比較を行った結果,有意差を示さなかった.今回,PEEKの再生利用に伴う機械的特性の変化について評価した.その結果,再溶融・成型したPEEKは,未使用と比較しても機械的物性低下を認めなかった.以上のことより、歯科補綴材料として実用可能な範囲の性能を維持していることが示唆された.
【参考文献】
1)吉崎 聡,齋藤真規,桒原(篠崎)紀子他,義歯床用材料への使用を目的としたポリエーテルエーテルケトン材料の曲げ特性および真菌付着能の評価.日大口腔科学 2019;45:173–181.
