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[SY6-2]Role of masticatory function in nutrition across the life course

*Kazunori Ikebe1 (1. Department of Removable Prosthodontics and Gerodontology, Graduate School of Dentistry, The University of Osaka)
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Keywords:

ライフステージと栄養課題,咀嚼機能と栄養摂取,歯科補綴治療と介護予防

栄養管理の課題はライフステージによって大きく異なる.中年期から前期高齢期(〜65歳)では過栄養が主要課題であり,肥満を基盤とした糖尿病,メタボリックシンドローム,脂質異常症など生活習慣病への対応が求められる.一方,後期高齢期(75歳以降)では低栄養やフレイルが中心的問題となり,体重減少や低BMIへの対策が重要となる.65〜75歳はその移行期に位置し,肥満対策から低栄養対策へと視点を転換する“ギアチェンジ”を,個々の状態に応じて判断すべき重要な時期である.有病期の栄養管理も,エネルギー・タンパク質の充足が中心となる.
 咀嚼機能の低下は,肥満および低体重の双方に関連し得る.本シンポジウムでは,我々の学際的大規模縦断研究の成果を基に,学童期における咀嚼と肥満の関連,高齢期における咬合状態と栄養摂取,動脈硬化,低体重,さらに身体機能・認知機能との関連を提示する.これらの知見は,咀嚼機能の維持が生活習慣病の重度化予防および介護予防に寄与することを示している.歯の欠損によって失われた咀嚼機能のみならず食欲や社会性を回復させる補綴歯科治療の意義は大きい.
 私は,科学的根拠の集積はすでに十分であると考えている.今求められるのは,蓄積された科学的根拠の社会実装と国民への適切な情報発信である.