The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 14 - Sep 17, 2022Tokyo University Of Agriculture
The Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science
The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 14 - Sep 17, 2022Tokyo University Of Agriculture

[IIYS-01]生乳中のβカゼイン遺伝子のジェノタイピング

*Ayumi Watanabe1, Kyo Munakata1, Miyabi Muto1, Takashi Kuramoto1(1. Tokyo University of Agriculture)
牛が持つβカゼイン遺伝子には、A1型、A2型があり、A2A2の牛から採れる牛乳はA2ミルクと呼ばれる。A2ミルクはお腹に優しいとされており、日本でもA2ミルクの効果に興味を持つ生産者は増えつつある。しかし、商品化を考慮すると牛乳中のA2ミルクの検査体制を確立する必要がある。タンパク質を直接検出する方法が望まれるが、現在では利用可能な手法はない。そこで、本研究では牛乳中のβカゼイン遺伝子を検出することを目的とした。

遺伝子型が判別している牛から採取した牛乳(A1A1、A1A2、A2A2)を用意した。牛乳に等量のPBSを加え遠心分離し、牛乳中の体細胞を得た。体細胞を 60μLのPBSに懸濁し、そのうち30μLを用いてDNAを抽出した。βカゼイン遺伝子の検出は、リアルタイムPCR法により行なった。さらに、牛乳1μLをテンプレートとして用いβカゼイン遺伝子を検出した。

牛乳2μL分に相当するDNAを用いてリアルタイムPCRを行なったところ、全ての遺伝子型を検出することができた。また、牛乳を直接テンプレートに用いた場合でも、全ての遺伝子型を検出することができた。A1A1の牛由来の牛乳とA2A2の牛由来の牛乳を1:19の比で混合したところ、A1型βカゼイン遺伝子を検出することができた。よって、A1A1の牛由来の牛乳が全体の5%以上含まれていればA1型βカゼイン遺伝子が検出できると考えられた。