[IIYS-08]短日不応ニホンウズラの視床下部内側基底部における光周性制御遺伝子発現に日長が与える影響
*Ai Hattori1, Iori Sumida2, Nobumichi Tsushima1, Youki Watanabe1, Nobuhiro Nakao1(1. Graduate School of Nippon Veterinary and Life Science Univ., 2. Nippon Veterinary and Life Science Univ.)
【目的】短日不応ニホンウズラ(短日不応個体)は、非繁殖期の短日にも生殖能力があり攻撃性が低いことから、短日不応反応の解明は養鶉産業への応用が期待される。一方で、短日不応のメカニズムは未だ不明な点が多い。本研究では、光周反応を制御する視床下部内側基底部(MBH)における光周性制御遺伝子に着目し、短日不応の分子機構を明らかにすることを目的とした。
【方法】4週齢の雄ニホンウズラを短日(明期6、暗期18時間:SD) 条件下で飼育後、長日季節繁殖性を持つ短日応答個体と短日不応個体に選別した。さらに、長日(明期20、暗期4時間:LD)またはSD条件下でそれぞれ飼育し、体重と精巣重量を測定後、MBHにおける光周性制御遺伝子(甲状腺刺激ホルモンβサブユニット: TSHβ、TSH受容体:TSHR、2型脱ヨウ素酵素: DIO2、3型脱ヨウ素酵素: DIO3、腫瘍細胞増殖因子α: TGFα)のmRNA発現量をqPCR法で絶対定量した。
【結果】短日不応個体の精巣重量は、両日長条件で短日応答個体よりも有意に重く、体重に差は認められなかった。短日不応個体における光周性制御遺伝子の発現パターンは、短日応答個体と同様に日長に対する応答を示した。以上より、短日不応個体は日長の変化に反応する機構はあるものの、短日条件下で精巣機能を維持することが明らかとなった。今後は、光周反応とは別に精巣発達を制御する分子機構の解明を目指す。
【方法】4週齢の雄ニホンウズラを短日(明期6、暗期18時間:SD) 条件下で飼育後、長日季節繁殖性を持つ短日応答個体と短日不応個体に選別した。さらに、長日(明期20、暗期4時間:LD)またはSD条件下でそれぞれ飼育し、体重と精巣重量を測定後、MBHにおける光周性制御遺伝子(甲状腺刺激ホルモンβサブユニット: TSHβ、TSH受容体:TSHR、2型脱ヨウ素酵素: DIO2、3型脱ヨウ素酵素: DIO3、腫瘍細胞増殖因子α: TGFα)のmRNA発現量をqPCR法で絶対定量した。
【結果】短日不応個体の精巣重量は、両日長条件で短日応答個体よりも有意に重く、体重に差は認められなかった。短日不応個体における光周性制御遺伝子の発現パターンは、短日応答個体と同様に日長に対する応答を示した。以上より、短日不応個体は日長の変化に反応する機構はあるものの、短日条件下で精巣機能を維持することが明らかとなった。今後は、光周反応とは別に精巣発達を制御する分子機構の解明を目指す。
