The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 14 - Sep 17, 2022Tokyo University Of Agriculture
The Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science
The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

The 130th Annual Meeting of Japanese Society of Animal Science

Sep 14 - Sep 17, 2022Tokyo University Of Agriculture

[IYS-04]ルーメン上皮におけるインターロイキン-1β(IL-1β)の役割について

*Naoto Sugiyama1, Koki Nishihara1, Takuma Hirahara1, Kwonjung Yi1, Sanggun Roh1(1. Tohoku Univ.)
【目的】我々は以前、離乳前後のルーメン内の環境変化により、ルーメン上皮での防衛反応の調節因子としてIL-1βを報告している。しかし、ルーメン上皮でのIL-1βの詳細な生理的作用機構については不明である。したがって、本実験ではルーメン上皮におけるIL-1βの生理的役割を明らかにすることを目的とした。
【材料と方法】(実験1)ホルスタイン種雄仔ウシ(3頭、35日齢)のルーメン絨毛組織において免疫組織化学染色により、IL-1βの局在を解析した。(実験2)培養ルーメン上皮細胞にSCFA、LPS、フラジェリン処理を行い、IL-1βの遺伝子発現量を解析した。(実験3)IL-1βによる培養ルーメン上皮細胞の細胞増殖能はMTTアッセイにて、また、IL-1βによるタイトジャンクションの変化は経上皮電気抵抗値(TER)の測定で解析した。
【結果】(実験1)ルーメン組織においてIL-1βは上皮組織の4層で発現していた。(実験2)培養ルーメン上皮細胞にSCFA、LPS、フラジェリン処理により、IL-1βの遺伝子発現量が有意に高かった。(実験3)MTTアッセイより、コントロール区と比較して、IL-1β処理区では有意に高かった。IL-1β処理によるTERには有意差は認められなかった。以上の結果より、ルーメン上皮が損傷を受けるとIL-1βは細胞の増殖を促進し、その修復に寄与することが示唆された。