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[II-20-34]早期母子分離した黒毛和種子牛へのルーメン液移植がルーメン発酵および微生物相に与える影響
*Shuhei Takizawa1, Takumi Shinkai1, Kunihiko Saito2, Natsuko Fukumoto2, Yukari Arai2, Tomokazu Hirai2, Masaharu Maruyama2, Masayuki Takeda2 (1. NARO, 2. NLBC)
【目的】黒毛和種の飼養管理において、母牛の空胎期間短縮や子牛の安定的な発育を促すため分娩後すぐに母子分離を行うことが増えている。子牛が成牛のルーメン微生物相を獲得する代替機会として成牛からのルーメン液移植が有効であると考えられるが、ルーメン液移植が黒毛和種子牛に与える影響は詳しくは明らかになっていない。そこで本研究は、早期母子分離した黒毛和種子牛へのルーメン液移植がルーメン発酵および微生物相に与える影響の解明を目的とした。【方法】同時期に出生した黒毛和種子牛24頭を出生直後に母牛から分離して別牛舎で管理した。2ヶ月齢時に24頭の内12頭に対して成牛1個体から採取した新鮮なルーメン液を経口で移植し(移植区)、残りの12頭は移植を行わずに維持した(非移植区)。直接検定期間(7ヶ月齢から10ヶ月齢)に飼料摂取量および体重を経時的に測定し、調査最終日にルーメン液を採取して化学性状および微生物相を解析した。【結果】ルーメン液の移植は飼料摂取量や増体に影響はおよぼさなかったが、移植区ではプロトゾアが定着し、酢酸および酪酸生成細菌が増加した一方、プロピオン酸生成に関わる細菌は減少しており、ルーメン液中の酢酸および酪酸濃度は有意に高かった。以上より、早期母子分離した黒毛和種子牛へのルーメン液移植は、酢酸や酪酸の生成に関わる細菌を増加させ、ルーメン内で酢酸や酪酸の生成が優勢になる可能性が示唆された。
