Presentation Information
[O1-2]DaVinci SP導入初期の短期成績及びfusion surgeryの導入
井関 康仁, 西村 潤也, 福岡 達成, 西居 孝文, 西口 幸雄 (大阪市立総合医療センター)
大腸領域においてロボット手術は、2018年4月に直腸癌が、2022年4月には結腸癌が保険収載され、広く普及しつつある。当院では、これまでDaVinci Xi (以下Xi)2台体制でロボット支援下手術を行っていたが、2025年1月よりDaVinci SP(以下SP)を導入し、手術支援ロボットが3台体制となった。2025年4月までに11例の大腸癌手術を経験したために短期成績について報告する。
性別は男性6例、女性5例の11例、12病変であった。年齢の中央値は76歳(53-89歳)。BMI中央値は23.15(16.3-27.6)であった。腫瘍局在は、上行結腸3例、横行結腸1例、S状結腸・直腸Rs部が8例であった。術式は回盲部切除術が2例、右半結腸切除術が2例、S状結腸切除術・高位前方切除術が8例であった。開腹移行例は1例であり、上行結腸癌及びS状結腸癌の重複癌症例であった。横行結腸間膜及びS状結腸間膜いずれも小腸間膜に広く癒着しており剥離に難渋したために開腹移行とした。手術時間中央値は268分(170-468分)であり、出血量中央値は15ml(0-810ml)であった。Clavian DIndo分類2度以上の術後合併症は、尿路感染1例のみであった。進行度は、Stage0 2例、StageI 5例、StageIIa 1例、StageIIIa 1例、StageIIIb 2例であった。特に、大きな問題なくDaVinci SPによる大腸癌手術は導入することができた。
DaVinci SPは同じ創から鉗子が体内に挿入されているためにXiと比べ助手の自由度が高い。当院では、近年、ロボット手術症例が増えているが、まだ全例をロボット支援下での手術で行うには至っておらず、腹腔鏡下手術も行っているのが現状である。また、エネルギーデバイスがまだ導入されていないが、その短所を補うために超音波凝固切開装置を用いて積極的に助手が介入するfusion surgeryを行っており、この操作をレジデントに行ってもらうことで腹腔鏡下手術のトレーニングも併せて行っている。この取り組みについても動画を示し、報告する。
性別は男性6例、女性5例の11例、12病変であった。年齢の中央値は76歳(53-89歳)。BMI中央値は23.15(16.3-27.6)であった。腫瘍局在は、上行結腸3例、横行結腸1例、S状結腸・直腸Rs部が8例であった。術式は回盲部切除術が2例、右半結腸切除術が2例、S状結腸切除術・高位前方切除術が8例であった。開腹移行例は1例であり、上行結腸癌及びS状結腸癌の重複癌症例であった。横行結腸間膜及びS状結腸間膜いずれも小腸間膜に広く癒着しており剥離に難渋したために開腹移行とした。手術時間中央値は268分(170-468分)であり、出血量中央値は15ml(0-810ml)であった。Clavian DIndo分類2度以上の術後合併症は、尿路感染1例のみであった。進行度は、Stage0 2例、StageI 5例、StageIIa 1例、StageIIIa 1例、StageIIIb 2例であった。特に、大きな問題なくDaVinci SPによる大腸癌手術は導入することができた。
DaVinci SPは同じ創から鉗子が体内に挿入されているためにXiと比べ助手の自由度が高い。当院では、近年、ロボット手術症例が増えているが、まだ全例をロボット支援下での手術で行うには至っておらず、腹腔鏡下手術も行っているのが現状である。また、エネルギーデバイスがまだ導入されていないが、その短所を補うために超音波凝固切開装置を用いて積極的に助手が介入するfusion surgeryを行っており、この操作をレジデントに行ってもらうことで腹腔鏡下手術のトレーニングも併せて行っている。この取り組みについても動画を示し、報告する。