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[O29-1]ロボット1日縦2件とFusion Surgeryが教育・コストを意識した今後のロボット時代には重要となる

西沢 佑次郎, 畑 泰司, 奥村 元紀, 麦谷 聡, 明石 大輝, 竹内 一将, 中森 健人, 進藤 実希, 林 信貴, 横内 隆, 橋本 雅弘, 加藤 信弥, 森本 祥悠, 古川 健太, 広田 将司, 友國 晃, 宮崎 安弘, 本告 正明, 岩瀬 和裕, 藤谷 和正 (大阪急性期・総合医療センター消化器外科)
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【背景】ロボット支援大腸手術が普及している現在、その課題はロボット枠の制限、手術時間、教育、コストなどが挙げられる。当センターでは2021年12月より1日縦2件のロボット手術を開始し様々なノウハウを得てきた。教育面でも医師3-5年目が執刀する「レジロボ」やロボットでの内視鏡技術認定医試験に取り組んできた。
【1日縦2件】ロボット枠の有効利用には1日縦2件が必要であり、チーム全体で手術時間以外をできる限り短縮する意識が重要となる。その中で教育面も考慮すると手術時間は遅くとも1件3時間以内が必要となる。2024年12月までに合計165回(330症例)の縦2件を施行し、1件目入室~2件目退室までが、8時間以内(目標50%)が38.8%、9時間以内(目標85%)が78.8%であった。
【Fusion Surgery、教育】ロボット普及に伴い、若手外科医の腹腔鏡の修練機会が減少している。当センターでは大腸癌は全例ロボット手術を選択している。緊急手術での腹腔鏡・開腹の経験はもちろんだが、普段のロボット手術の中にも助手として腹腔鏡操作の機会を作る必要があると考え、我々は「助手を使ったロボット手術(Fusion Surgery)」を採用している。助手の経験がロボット術者をする際に役立ち、チームとしての成熟に繋がると考えている。また、2024年度より技術認定医もロボットのみでの申請とした。ロボット術者は術者・助手・カメラマンの一人三役をするため腹腔鏡よりロボットの方が技術認定医の評価に適していると考える。2024年度は1名合格し、2025年度も1名提出予定である。
【コスト】1日縦2件やFusion Surgeryによるデバイス選択がコスト削減に繋がると考える。
【結語】コストや教育を意識したロボット手術は今後必須であり、ロボット1日縦2件とFusion Surgeryは有効な手段と考える。ビデオを呈示し当院の取り組みを報告する。