Presentation Information
[O29-3]技術認定取得への挑戦―ロボット支援S状結腸切除術の定型化―
櫻庭 駿介1, 村山 倫太郎1, 尾立 路輝1, 石塚 ジュスタン正也1, 石岡 直留1, 花川 翔太1, 秋間 龍之介1, 仁平 高朔1, 山本 陸1, 加藤 永記1, 上田 脩平1, 宮下 真美子1, 中村 和正2, 小井土 耕平2, 大島 健志2, 間 浩之2, 大端 考2, 櫛田 知志1, 伊藤 智彰1, 佐藤 浩一1 (1.順天堂大学医学部附属静岡病院外科, 2.静岡県立総合病院)
<緒言>
2023年度より大腸領域の技術認定申請にロボット支援手術が認められた。筆者は2022年度より技術認定取得に挑戦し、腹腔鏡手術で2度の不合格を経験したが、2024年度にロボット支援手術により合格に至った。ロボット支援手術は、術者がカメラ・鉗子を操作するソロサージェリーの要素が強く、手術全体の統率力がより求められる。一方で、症例毎の術者へのフィードバックが豊富であり、技術認定取得に有用なツールであると実感している。今回は技術認定合格に至った手術手技の定型化について、ビデオを供覧しながら報告する。
<手術手技>
支援機器はDa Vinci Xi。臍部に5㎝の小開腹をおき、創縁保護器具を装填し気腹を行う。ポート配置(括弧内はアーム番号)は以下。右下腹部に12mm(R4)、臍部小切開に8mm(R2)、R4とR2の中点で右下腹部に8mm(R3)、左上腹部に8mm(R4)、これら4ポートを左上がり一直線に挿入。右季肋下に12mmの助手ポートを挿入。内側アプローチで開始し、IMAは術者がロボットクリップで処理し、IMV/LCAは助手がクリップ処理を行う。結腸間膜の挙上はR4と助手鉗子が共同で行い、術野を展開する。外側授動では、術者と助手で下行結腸を内側へ牽引し、大きな視野展開でスムーズな切離操作を心がける。骨盤操作では自律神経温存と間膜損傷に留意し直腸を授動する。腸間膜処理は、術者がバイポーラまたはシーリングデバイスを用いて行う。腸管切離は、助手がR4から自動縫合器を挿入して行う。ロールアウト後に腹腔鏡下で吻合操作を行う。
<結語>
技術認定取得を目指した手術の定型化においては、①従来の腹腔鏡手術の継承、②ロボット支援手術の利点の活用、③助手との役割分担が重要であった。ロボット支援手術では、術者の主体性が求められ、それは技術認定制度の理念にも合致するものである。
2023年度より大腸領域の技術認定申請にロボット支援手術が認められた。筆者は2022年度より技術認定取得に挑戦し、腹腔鏡手術で2度の不合格を経験したが、2024年度にロボット支援手術により合格に至った。ロボット支援手術は、術者がカメラ・鉗子を操作するソロサージェリーの要素が強く、手術全体の統率力がより求められる。一方で、症例毎の術者へのフィードバックが豊富であり、技術認定取得に有用なツールであると実感している。今回は技術認定合格に至った手術手技の定型化について、ビデオを供覧しながら報告する。
<手術手技>
支援機器はDa Vinci Xi。臍部に5㎝の小開腹をおき、創縁保護器具を装填し気腹を行う。ポート配置(括弧内はアーム番号)は以下。右下腹部に12mm(R4)、臍部小切開に8mm(R2)、R4とR2の中点で右下腹部に8mm(R3)、左上腹部に8mm(R4)、これら4ポートを左上がり一直線に挿入。右季肋下に12mmの助手ポートを挿入。内側アプローチで開始し、IMAは術者がロボットクリップで処理し、IMV/LCAは助手がクリップ処理を行う。結腸間膜の挙上はR4と助手鉗子が共同で行い、術野を展開する。外側授動では、術者と助手で下行結腸を内側へ牽引し、大きな視野展開でスムーズな切離操作を心がける。骨盤操作では自律神経温存と間膜損傷に留意し直腸を授動する。腸間膜処理は、術者がバイポーラまたはシーリングデバイスを用いて行う。腸管切離は、助手がR4から自動縫合器を挿入して行う。ロールアウト後に腹腔鏡下で吻合操作を行う。
<結語>
技術認定取得を目指した手術の定型化においては、①従来の腹腔鏡手術の継承、②ロボット支援手術の利点の活用、③助手との役割分担が重要であった。ロボット支援手術では、術者の主体性が求められ、それは技術認定制度の理念にも合致するものである。