Presentation Information
[O29-6]ロボット支援手術での大腸外科技術認定取得を目指した指導体制と研修の実際
加藤 博樹, 出嶋 皓, 坂元 慧, 中守 咲子, 高雄 美里, 中野 大輔, 川合 一茂 (東京都立駒込病院)
【背景】
大腸外科技術認定医申請は従来腹腔鏡下手術のみであったが(旧体制)、2023年度よりロボット支援手術での申請が可能となった(新体制)。ロボット支援手術の特徴として、術者自身が術野展開を担う点が挙げられ、より高次の術野管理能力が求められる。当科では現在腹腔鏡手術およびロボット手術を段階的に導入したハイブリッド型のトレーニング体制を構築し、ロボット手術での技術認定取得をめざした教育を行っている。
【指導体制】
まず腹腔鏡手術によるトレーニングから開始する。術野展開は助手が担い、術者は定型化された把持部位や切離手順の習得に注力する。同時に上級医のロボット手術に助手として参加し、ロボット特有の術野展開や3Dでの解剖理解を深める。腹腔鏡下S状結腸切除術が3時間前後で行えるようになった時点でロボット手術のCertificateを取得し、術者としてロボット手術を行うことで自立した術野展開能力の習得を目指す。
【結果】
当科は指導者2名およびスタッフ3-4名の体制で指導を行っている。旧体制下では、2020年から2023年にかけて7名が大腸領域の技術認定医を取得した。現在は新体制のもとで2名が研修を受けており、そのうち1名の医師Aの研修実績を以下に示す。
Aは2023年4月より本格的な腹腔鏡手術トレーニングを開始し、2024年8月にはロボット手術の部分執刀、同年9月より術者執刀を開始した。これまでにS状結腸切除術または高位前方切除術を腹腔鏡手術49例、ロボット手術6例、術者として経験している。手術時間の中央値は腹腔鏡手術188分、ロボット手術261分であった。
【結語】
腹腔鏡手術からロボット支援手術へと段階的に研修内容を移行させることで、技術認定取得に必要な知識と技能の効果的な習得が可能となった。今後も制度の変化に対応した実践的な指導体制を整備し、質の高いを継続する。
大腸外科技術認定医申請は従来腹腔鏡下手術のみであったが(旧体制)、2023年度よりロボット支援手術での申請が可能となった(新体制)。ロボット支援手術の特徴として、術者自身が術野展開を担う点が挙げられ、より高次の術野管理能力が求められる。当科では現在腹腔鏡手術およびロボット手術を段階的に導入したハイブリッド型のトレーニング体制を構築し、ロボット手術での技術認定取得をめざした教育を行っている。
【指導体制】
まず腹腔鏡手術によるトレーニングから開始する。術野展開は助手が担い、術者は定型化された把持部位や切離手順の習得に注力する。同時に上級医のロボット手術に助手として参加し、ロボット特有の術野展開や3Dでの解剖理解を深める。腹腔鏡下S状結腸切除術が3時間前後で行えるようになった時点でロボット手術のCertificateを取得し、術者としてロボット手術を行うことで自立した術野展開能力の習得を目指す。
【結果】
当科は指導者2名およびスタッフ3-4名の体制で指導を行っている。旧体制下では、2020年から2023年にかけて7名が大腸領域の技術認定医を取得した。現在は新体制のもとで2名が研修を受けており、そのうち1名の医師Aの研修実績を以下に示す。
Aは2023年4月より本格的な腹腔鏡手術トレーニングを開始し、2024年8月にはロボット手術の部分執刀、同年9月より術者執刀を開始した。これまでにS状結腸切除術または高位前方切除術を腹腔鏡手術49例、ロボット手術6例、術者として経験している。手術時間の中央値は腹腔鏡手術188分、ロボット手術261分であった。
【結語】
腹腔鏡手術からロボット支援手術へと段階的に研修内容を移行させることで、技術認定取得に必要な知識と技能の効果的な習得が可能となった。今後も制度の変化に対応した実践的な指導体制を整備し、質の高いを継続する。