Presentation Information
[P10-3]直腸癌術後縫合不全に対する治療法の検討
清家 和裕, 粕川 宗太郎 (小田原市立病院外科)
はじめに:当科では人工肛門の精神的、肉体的負担を考慮し、直腸癌の前方切除の際は一時的人工肛門を造設せず、また縫合不全併発時も可能な範囲で人工肛門造設を回避してきた。今回我々は縫合不全併発例の検討を目的とした。対象:2012~2025年3月までに筆頭演者が術者もしくは指導的第一助手で腹腔鏡下前方切除を施行した直腸癌116例の中で縫合不全を併発した15例を対象とした。男性13例、女性2例。
結果:縫合不全は術後第2~12病日、平均第6病日目に確認された。第7病日以降に確認されたのが6例で、2例はドレーン抜去後だった。5例が再手術にて人工肛門造設術を施行し、10例は保存的に治療した。再手術を要した理由は汎発性腹膜炎2例、腹痛による患者希望が3例だった。術後在院期間は再手術を要した症例は平均51.4(31~65)日、保存的に治療した症例は平均41.6(22~72)日だった。死亡例はいなかった。
考察:縫合不全例の40%が術後7日目以降に確認されており、ドレーン抜去の時期の再考が必要と考えられた。再手術で人工肛門を造設しても在院期間は短縮されなかった。
まとめ:縫合不全例の退院期間の短縮が課題である。
結果:縫合不全は術後第2~12病日、平均第6病日目に確認された。第7病日以降に確認されたのが6例で、2例はドレーン抜去後だった。5例が再手術にて人工肛門造設術を施行し、10例は保存的に治療した。再手術を要した理由は汎発性腹膜炎2例、腹痛による患者希望が3例だった。術後在院期間は再手術を要した症例は平均51.4(31~65)日、保存的に治療した症例は平均41.6(22~72)日だった。死亡例はいなかった。
考察:縫合不全例の40%が術後7日目以降に確認されており、ドレーン抜去の時期の再考が必要と考えられた。再手術で人工肛門を造設しても在院期間は短縮されなかった。
まとめ:縫合不全例の退院期間の短縮が課題である。