Presentation Information
[P25-6]大腸癌術後局所再発に対しR0切除を行った18例の検討
石井 光寿1, 富永 哲郎2, 野中 隆2, 髙村 祐磨2, 片山 宏己2, 橋本 慎太郎2, 山下 真理子2, 大石 海道3, 内田 史武4, 寺道 和彦1, 横山 岳矩1, 小野 李香1, 池田 貴裕1, 田上 幸憲1, 久永 真1, 北里 周1, 荒木 政人1, 角田 順久1, 松本 桂太郎2 (1.佐世保市総合医療センター外科, 2.長崎大学大学院腫瘍外科, 3.長崎医療センター外科, 4.嬉野医療センター外科)
【背景】大腸癌術後局所再発に対する標準治療は、可能であれば根治切除であり、R0切除は予後を改善すると報告されている。しかしながら、局所再発に対する手術は複雑となることが多く、切除率は13-23%と低い。
【対象と方法】 長崎大学および関連3施設において2016年4月から2024年3月までに大腸癌局所再発に対して根治手術を施行した18例の臨床病理学的特徴および転帰を後方視的に検討した。
【結果】 男性8例(44.4%)、年齢中央値は71歳であった。初回手術の原発巣は上行結腸7例(38.9%)、下行結腸1例(5.6%)、直腸10例(55.6%)であった。病理学的に9例(50.0%)がT4、12例(66.7%)がリンパ節転移陽性、15例(83.3%)がリンパ管侵襲陽性であった。術後補助化学療法は8例(44.4%)に施行されていた。初回手術から局所再発までの中央値は24ヵ月(4-51ヶ月)で、局所再発に対して10例(55.6%)で術前治療が施行された。局所再発に対するアプローチは腹腔鏡手術が11例(61.1%)、ロボット手術が2例(11.1%)であった。術式は部分切除術7例(38.9%)、結腸切除術2例(11.1%)、直腸前方切除術3例(16.7%)、直腸切断術3例(16.7%)、骨盤内臓全摘術3例(16.7%)で、多臓器合併切除は6例(33.3%)で行われた。術後在院日数は17日(9-39日)、術後合併症は9例(50.0%)に発生した(イレウス4例、腹腔内膿瘍2例、縫合不全1例、SSI 1例、せん妄1例)。観察期間中8例(44.4%)に再発が認められた(腹膜転移5例、肝転移1例、肺転移1例、副腎転移1例)。5年RFSは39.4%、5年OSは52.2%であった。
【結論】 大腸癌術後局所再発はR0切除で比較的良好な予後が期待できる。局所再発は3年以内に発生することが多く、高リスク例では注意深い経過観察が必要である。
【対象と方法】 長崎大学および関連3施設において2016年4月から2024年3月までに大腸癌局所再発に対して根治手術を施行した18例の臨床病理学的特徴および転帰を後方視的に検討した。
【結果】 男性8例(44.4%)、年齢中央値は71歳であった。初回手術の原発巣は上行結腸7例(38.9%)、下行結腸1例(5.6%)、直腸10例(55.6%)であった。病理学的に9例(50.0%)がT4、12例(66.7%)がリンパ節転移陽性、15例(83.3%)がリンパ管侵襲陽性であった。術後補助化学療法は8例(44.4%)に施行されていた。初回手術から局所再発までの中央値は24ヵ月(4-51ヶ月)で、局所再発に対して10例(55.6%)で術前治療が施行された。局所再発に対するアプローチは腹腔鏡手術が11例(61.1%)、ロボット手術が2例(11.1%)であった。術式は部分切除術7例(38.9%)、結腸切除術2例(11.1%)、直腸前方切除術3例(16.7%)、直腸切断術3例(16.7%)、骨盤内臓全摘術3例(16.7%)で、多臓器合併切除は6例(33.3%)で行われた。術後在院日数は17日(9-39日)、術後合併症は9例(50.0%)に発生した(イレウス4例、腹腔内膿瘍2例、縫合不全1例、SSI 1例、せん妄1例)。観察期間中8例(44.4%)に再発が認められた(腹膜転移5例、肝転移1例、肺転移1例、副腎転移1例)。5年RFSは39.4%、5年OSは52.2%であった。
【結論】 大腸癌術後局所再発はR0切除で比較的良好な予後が期待できる。局所再発は3年以内に発生することが多く、高リスク例では注意深い経過観察が必要である。