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[P28-6]内視鏡的粘膜切除後のリンパ節再発に対し経仙骨的リンパ節切除と化学療法を行い無再発で経過した直腸癌の1例
久留宮 康浩, 世古口 英, 井上 昌也, 加藤 健宏, 山口 真和 (豊田厚生病院外科)
患者:65歳女性.主訴:血便.現病歴:2016年11月ころから血便があり2017年2月,当院消化器内科を受診.触診で下部直腸に腫瘍が触れた.大腸内視鏡検査で下部直腸に25mmの0-Ⅰspを認めEMRを施行した.病理結果は23㎜,tub2,ly1,v0,BD1,pT1b,sm浸潤は2000μm,垂直,水平断端とも陰性と診断された.その2年6か月後CTで直腸の右後方に11×9mmの結節を認め,PET-CTでもSUVの明らかなFDGの集積がありリンパ節転移が強く疑われた.確定診断と今後の治療戦略のため経仙骨的リンパ節摘出を行った.病理結果は直腸癌の転移の診断であった.直腸癌骨盤内リンパ節再発の診断でCAPOXを8コース施行した.当初から手術を受けたくない希望が強いので慎重な経過観察を行った.2025年4月現在,初回切除から7年8か月,リンパ節切除から5年2か月無再発で経過観察中である.