Presentation Information
[P41-5]当院における腹腔鏡下ハルトマンリバーサル(Hartmann’s reversal)の経験
澤田 紘幸, 吉満 政義, 谷口 文崇, 中野 敢友, 吉本 匡志, 真島 宏聡, 桂 佑貴, 石田 道拡, 佐藤 太祐, 吉田 龍一, 丁田 泰宏, 白川 靖博, 松川 啓義 (広島市立広島市民病院外科)
【背景】
ハルトマン手術は、病変部腸管を切除後に吻合せず口側切離断端でストーマを造設する術式で癌や憩室による大腸穿孔に対して施行される術式として広く認知されている。汎発性腹膜炎など高度な炎症に対しておこなわれることが多く術後に永久ストーマを選択せざるを得ない場合も多い。全身状態が安定している場合は、ストーマを閉鎖し消化管再建を行うハルトマンリバーサル(Hartmann’s reversal)が実施されるが、汎発性腹膜炎術後では腹腔内の癒着が高度であることや、肛門側断端の同定が困難であることなどから手術合併症が少なくないことが知られている。以上からハルトマンリバーサル(Hartmann’s reversal)の多くは開腹で行われており腹腔鏡下ハルトマン手術の報告は本邦では稀である。今回我々は当科で腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった2症例を検討したので報告する。
【症例】
症例1は、49歳男性、S状憩室穿孔に対してハルトマン手術を施行された。術後経過良好で7か月後に腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった。手術時間は277分で出血量は50mlであった。吻合は器械をもちいた端側吻合であった。術後合併症はなく8病日で退院された。
症例2は、63歳の男性でS状憩室穿孔に対してハルトマン手術を施行された。術後経過良好で8か月後に腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった。手術時間は268分で出血量は2mlであった。吻合は器械をもちいた端側吻合であった。術後合併症はなく7病日で退院された。
【まとめ】
当院での腹腔鏡下ハルトマン手術2症例は比較的安全に施行できた。術前の癒着などある程度評価できれば腹腔鏡ハルトマンリバーサルは選択の一つとなりうる。
ハルトマン手術は、病変部腸管を切除後に吻合せず口側切離断端でストーマを造設する術式で癌や憩室による大腸穿孔に対して施行される術式として広く認知されている。汎発性腹膜炎など高度な炎症に対しておこなわれることが多く術後に永久ストーマを選択せざるを得ない場合も多い。全身状態が安定している場合は、ストーマを閉鎖し消化管再建を行うハルトマンリバーサル(Hartmann’s reversal)が実施されるが、汎発性腹膜炎術後では腹腔内の癒着が高度であることや、肛門側断端の同定が困難であることなどから手術合併症が少なくないことが知られている。以上からハルトマンリバーサル(Hartmann’s reversal)の多くは開腹で行われており腹腔鏡下ハルトマン手術の報告は本邦では稀である。今回我々は当科で腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった2症例を検討したので報告する。
【症例】
症例1は、49歳男性、S状憩室穿孔に対してハルトマン手術を施行された。術後経過良好で7か月後に腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった。手術時間は277分で出血量は50mlであった。吻合は器械をもちいた端側吻合であった。術後合併症はなく8病日で退院された。
症例2は、63歳の男性でS状憩室穿孔に対してハルトマン手術を施行された。術後経過良好で8か月後に腹腔鏡下ハルトマンリバーサルをおこなった。手術時間は268分で出血量は2mlであった。吻合は器械をもちいた端側吻合であった。術後合併症はなく7病日で退院された。
【まとめ】
当院での腹腔鏡下ハルトマン手術2症例は比較的安全に施行できた。術前の癒着などある程度評価できれば腹腔鏡ハルトマンリバーサルは選択の一つとなりうる。