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[P5-1]内視鏡切除後に当科で外科的追加切除施行したpT1結腸直腸癌症例におけるリンパ節転移陽性例の検討
黒島 直樹, 馬場 研二, 和田 真澄, 大川 政士, 加美 翔平, 大塚 隆生, 有上 貴明, 佐々木 健, 又木 雄弘, 川﨑 洋太 (鹿児島大学病院消化器外科)
消化器内科による内視鏡切除されたpT1大腸癌の所属リンパ節転移リスク因子として、粘膜下層の浸潤距離(SM浸潤度)、脈管侵襲、組織型、浸潤先進部のbuddingがある。当科で過去5年間に施行した内視鏡切除後の外科的追加切除症例を対象に、その病変部位、術式、病理学的特徴を検討した。
対象期間は2020年4月から2025年3月までの5年間。消化器内科で内視鏡切除され、外科的追加切除目的に当科紹介となり手術施行したpT1結腸癌・直腸癌は合計38例であった。男女比は27:11。紹介前に施行された内視鏡切除の内容は、EMRが21例、ESDが16例、ポリペクトミーが1例だった。施行した術式は、回盲部切除術が3例、横行結腸切除術は5例、結腸左半切除術は2例、高位前方切除術は10例、低位前方切除術は16例、直腸切断術は2例だった。術後の病理組織診でリンパ節転移陽性となったのは3例(7.8%)で、すべて横行結腸癌症例だった。転移陽性例の3症例の詳細は、EMR後でpT1b(SM:2000μm),Ly0,V0,BD2の症例で221番に1個転移陽性、EMR後でpT1b(SM:4000μm),Ly0,V1,BD1の症例で221番に1個、222番に1個転移陽性、ESD(横行結腸に2病変)後でpT1b(SM:1060μm),Ly0,V1a,BD1、pT1b(SM:2500μm),Ly0,V0,BD1の症例で221番に2個転移陽性であった。リンパ節転移陽性を認めた3例は術後補助化学療法施行し、再発なく経過している。
当科の検討では、横行結腸癌の外科的追加切除症例の60%にリンパ節転移陽性を認め、とくに注意が必要と考えられた。
対象期間は2020年4月から2025年3月までの5年間。消化器内科で内視鏡切除され、外科的追加切除目的に当科紹介となり手術施行したpT1結腸癌・直腸癌は合計38例であった。男女比は27:11。紹介前に施行された内視鏡切除の内容は、EMRが21例、ESDが16例、ポリペクトミーが1例だった。施行した術式は、回盲部切除術が3例、横行結腸切除術は5例、結腸左半切除術は2例、高位前方切除術は10例、低位前方切除術は16例、直腸切断術は2例だった。術後の病理組織診でリンパ節転移陽性となったのは3例(7.8%)で、すべて横行結腸癌症例だった。転移陽性例の3症例の詳細は、EMR後でpT1b(SM:2000μm),Ly0,V0,BD2の症例で221番に1個転移陽性、EMR後でpT1b(SM:4000μm),Ly0,V1,BD1の症例で221番に1個、222番に1個転移陽性、ESD(横行結腸に2病変)後でpT1b(SM:1060μm),Ly0,V1a,BD1、pT1b(SM:2500μm),Ly0,V0,BD1の症例で221番に2個転移陽性であった。リンパ節転移陽性を認めた3例は術後補助化学療法施行し、再発なく経過している。
当科の検討では、横行結腸癌の外科的追加切除症例の60%にリンパ節転移陽性を認め、とくに注意が必要と考えられた。