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[PD9-5]Assessment of Preoperative Strategies for Reducing SSI in Colon Cancer Surgery at Our Institution
Yu Kuboyama, 笠原 健大, 筋野 博喜, 水谷 久紀, 福島 元太郎, 田子 友哉, 真崎 純一, 岩崎 謙一, 古賀 寛之, 金沢 景繁, 永川 裕一 (Tokyo Medical University, Department of Gastrointestinal and Pediatric Surgery)
【背景】大腸癌領域での術後の創部感染や腹腔内膿瘍は他の臓器と比べても高率であることが知られており術後SSI(Surgical Site Infection)制御の重要性は以前より協調されてきた。
昨今においてもその重要性は変わらず推移しており当院でもSSI低減のための対策を検討し2014年10月から口腔ケア介入を、また2020年4月より化学的前処置の導入を行ってきた。今回我々は当院で実施してきたSSI予防策としての妥当性を検討した。
【対象と方法】東京医科大学病院における2010年1月から2023年3月までの結腸癌に対して根治的切除を施行した症例を対象に、非介入群・口腔ケア介入群・口腔ケア+化学的前処置介入群の3群に分け、2群間ずつを比較しカイ二乗検定を用いて分析を行った。
【結果】手術症例総数873例であった。非介入群が191例、口腔ケア介入群が413例、口腔ケア+化学的前処置介入群が269例であった。それぞれSSI発生例は非介入群で31例(16.2%)、口腔ケア介入群で38例(9.2%)、口腔ケア+化学的前処置介入群で13例(4.8%)であった。それぞれの2群間比較の結果は
非介入群vs口腔ケア介入群 オッズ比0.523 95%信頼区間(0.314-0.870) p=0.013
非介入群vs口腔ケア+化学的前処置介入群 オッズ比0.262 95%信頼区間(0.314-0.870) p<0.001
口腔ケア介入群vs口腔ケア+化学的前処置介入群 オッズ比0.501 95%信頼区間(0.261-0.959) p=0.037
であった。
【結論】いずれの比較検討も統計的有意差は認め、非介入より口腔ケアを口腔ケアより口腔ケア+化学的前処置を実施するとSSIの発生が少なくなる傾向が示唆された。当院でのSSI低減の取り組みは妥当であるものと考えられた。
昨今においてもその重要性は変わらず推移しており当院でもSSI低減のための対策を検討し2014年10月から口腔ケア介入を、また2020年4月より化学的前処置の導入を行ってきた。今回我々は当院で実施してきたSSI予防策としての妥当性を検討した。
【対象と方法】東京医科大学病院における2010年1月から2023年3月までの結腸癌に対して根治的切除を施行した症例を対象に、非介入群・口腔ケア介入群・口腔ケア+化学的前処置介入群の3群に分け、2群間ずつを比較しカイ二乗検定を用いて分析を行った。
【結果】手術症例総数873例であった。非介入群が191例、口腔ケア介入群が413例、口腔ケア+化学的前処置介入群が269例であった。それぞれSSI発生例は非介入群で31例(16.2%)、口腔ケア介入群で38例(9.2%)、口腔ケア+化学的前処置介入群で13例(4.8%)であった。それぞれの2群間比較の結果は
非介入群vs口腔ケア介入群 オッズ比0.523 95%信頼区間(0.314-0.870) p=0.013
非介入群vs口腔ケア+化学的前処置介入群 オッズ比0.262 95%信頼区間(0.314-0.870) p<0.001
口腔ケア介入群vs口腔ケア+化学的前処置介入群 オッズ比0.501 95%信頼区間(0.261-0.959) p=0.037
であった。
【結論】いずれの比較検討も統計的有意差は認め、非介入より口腔ケアを口腔ケアより口腔ケア+化学的前処置を実施するとSSIの発生が少なくなる傾向が示唆された。当院でのSSI低減の取り組みは妥当であるものと考えられた。
