Presentation Information
[R20-6]切除不能進行S状結腸癌直腸・膀胱浸潤に対して術前化学療法施行後にロボットにて前方切除+膀胱全摘施行した症例
野澤 慶次郎, 宮田 敏弥, 浅古 謙太郎, 福島 慶久, 浅田 祐介, 落合 大樹 (帝京大学医学部付属病院外科)
【はじめに】
他臓器浸潤癌は積極的な術前治療と他臓器合併切除により近年治療成績が向上している。
ロボット支援手術は,消化器外科,泌尿器科,婦人科などの骨盤外科においては非常に有用である。
今回切除不能進行S状結腸癌直腸・膀胱浸潤に対して術前化学療法施行後にロボットにて前方切除+膀胱全摘施行にて良好な結果を得たので報告する。
【症例】
74歳,男性.主訴:下腹部痛.
現病歴:下腹部痛と気尿/糞尿にて近医泌尿器科受診.腹部CTにて直腸膀胱瘻/右水腎症と診断.精査加療目的に当院泌尿器科紹介され,精査にてS状結腸癌膀胱浸潤と診断.その後当科紹介入院となる.
AV20cmのS状結腸に全周性の狭窄と膀胱への浸潤を伴う隆起性病変を認め局所進行S状結腸癌(S,T4b(膀胱)N2bM1a(肝臓),cStage IVa)と診断.
切除不能と診断し,横行結腸ストーマ造設術および左尿管ステント留置施行.
術後化学療法 (Bevacizumab+)mFOLFOX6を開始.
18コース終了時のCT検査では局所が60%程度の縮小を認めPRと判断.肝転移は70%以上の縮小を認めたが残存していた.これ以上の縮小は困難と判断.
ご本人・ご家族のご希望にて泌尿器科と合同にてロボット支援低位前方切除,膀胱全摘,回腸導管造設術施行.ダグラス窩は閉鎖し,直腸浸潤を認めた.
現在外来にてmFOLFOX6を6コース追加治療施行し肝転移病変の評価を行っている.
【考察】
隣接臓器への浸潤を伴う局所進行大腸癌に対して、R0 切除を目指し,術前化学療法を積極的に行っている。
さらにロボット支援手術は高度な手術手技が求められる骨盤内手術において2018年4月に膀胱、直腸、子宮の骨盤内臓器に対するロボット支援手術が保険収載されて以来、複数の診療科が合同で行う骨盤内のロボット支援手術が増加している。
ロボット支援手術の三次元立体画像、多関節鉗子や手ぶれ防止機能などの操作性などにより、特に骨盤内手術においてロボット支援手術は消化器外科、泌尿器科、婦人科などの骨盤外科においては非常に有用である。
【結語】
今回切除不能進行S状結腸癌直腸・膀胱浸潤に対するロボット支援手術は骨盤外科においては非常に有用で良好な結果であった。
他臓器浸潤癌は積極的な術前治療と他臓器合併切除により近年治療成績が向上している。
ロボット支援手術は,消化器外科,泌尿器科,婦人科などの骨盤外科においては非常に有用である。
今回切除不能進行S状結腸癌直腸・膀胱浸潤に対して術前化学療法施行後にロボットにて前方切除+膀胱全摘施行にて良好な結果を得たので報告する。
【症例】
74歳,男性.主訴:下腹部痛.
現病歴:下腹部痛と気尿/糞尿にて近医泌尿器科受診.腹部CTにて直腸膀胱瘻/右水腎症と診断.精査加療目的に当院泌尿器科紹介され,精査にてS状結腸癌膀胱浸潤と診断.その後当科紹介入院となる.
AV20cmのS状結腸に全周性の狭窄と膀胱への浸潤を伴う隆起性病変を認め局所進行S状結腸癌(S,T4b(膀胱)N2bM1a(肝臓),cStage IVa)と診断.
切除不能と診断し,横行結腸ストーマ造設術および左尿管ステント留置施行.
術後化学療法 (Bevacizumab+)mFOLFOX6を開始.
18コース終了時のCT検査では局所が60%程度の縮小を認めPRと判断.肝転移は70%以上の縮小を認めたが残存していた.これ以上の縮小は困難と判断.
ご本人・ご家族のご希望にて泌尿器科と合同にてロボット支援低位前方切除,膀胱全摘,回腸導管造設術施行.ダグラス窩は閉鎖し,直腸浸潤を認めた.
現在外来にてmFOLFOX6を6コース追加治療施行し肝転移病変の評価を行っている.
【考察】
隣接臓器への浸潤を伴う局所進行大腸癌に対して、R0 切除を目指し,術前化学療法を積極的に行っている。
さらにロボット支援手術は高度な手術手技が求められる骨盤内手術において2018年4月に膀胱、直腸、子宮の骨盤内臓器に対するロボット支援手術が保険収載されて以来、複数の診療科が合同で行う骨盤内のロボット支援手術が増加している。
ロボット支援手術の三次元立体画像、多関節鉗子や手ぶれ防止機能などの操作性などにより、特に骨盤内手術においてロボット支援手術は消化器外科、泌尿器科、婦人科などの骨盤外科においては非常に有用である。
【結語】
今回切除不能進行S状結腸癌直腸・膀胱浸潤に対するロボット支援手術は骨盤外科においては非常に有用で良好な結果であった。