Presentation Information
[VPD1-3]Comparison of Short- and Long-Term Outcomes Between Robotic-Assisted Extracorporeal and Intracorporeal Anastomosis for Colon Cancer: A Single-Center Study
Marie Hanaoka, 杉下 哲夫, 石原 慶, 鳴海 絢, 原田 紡, 伊藤 望, 勝谷 俊介, 西山 優, 池田 晋太郎, 國本 真由, 後藤 佳名子, 三浦 竣助, 青柳 康子, 山本 雄大, 山内 慎一, 賀川 弘康, 絹笠 祐介 (Department of Gastrointestinal Surgery Institute of Science Tokyo)
【背景】ロボット支援結腸切除術における再建方法は体腔外吻合(EA法)が標準であるが、近年、体腔内吻合(IA法)が低侵襲性の観点から注目され増加傾向にある。IA法のメリットとして術後創痛の軽減、創感染・腸閉塞リスクの低下が報告されている一方で、腹膜播種の危険性や腹腔内汚染などのデメリットも指摘されている。当科では、臨床試験以外の実臨床レベルでは高BMI症例や横行結腸中央部腫瘍に対してIA法も適応とし、2024年12月からは当科主導の吻合法の長期予後を比較するRCTを開始し適応症例を組み入れている。
【方法】2019年1月〜2025年3月に結腸癌に対して施行したロボット支援結腸切除術207例のうち、DST吻合を除く200例を対象にIA群とEA群に分け短期成績を後方視的に検討し、術後3年以上経過した73例で長期成績を検討した。
【結果】年齢中央値71歳(31-91)、男/女90/110、BMI23.0(16.7-39.6)、術前Stage I 65例、II 45例、III 81例、IV 9例。EA169例、IA31例。Overlap/FEEAはEA 0/IA 54例、EA 138/IA 8例。術式は回盲部切除33例、右半切除83例、左半切除29例、S状結腸切除6例、亜全摘1例、部分切除48例、他臓器合併切除5例。手術時間はEA204分、IA187分(p=0.263)、出血量はEA12.5ml、IA0ml(p<0.01)であった。開腹移行例、輸血例はなかった。Clavien-Dindo II以上の合併症に有意差はなく、術後在院日数はEA7日、IA6日。長期成績ではOS、RFSに有意差を認めなかったが、腹膜播種再発はIAで3例、EAで0例であった(観察期間中央値49ヶ月)。
【考察】短期成績ではIAで手術時間の短縮および出血量減少を認めた。長期成績については、IA導入初期に腹膜播種再発3例を認めたが、3例ともpT4aであり、症例数が限られるため、本結果に基づいて明確な結論を導くことは困難である。
【結語】両群とも短期成績は良好で安全に施行されていた。長期予後は今後さらに症例を集積して検証する必要がある。
【方法】2019年1月〜2025年3月に結腸癌に対して施行したロボット支援結腸切除術207例のうち、DST吻合を除く200例を対象にIA群とEA群に分け短期成績を後方視的に検討し、術後3年以上経過した73例で長期成績を検討した。
【結果】年齢中央値71歳(31-91)、男/女90/110、BMI23.0(16.7-39.6)、術前Stage I 65例、II 45例、III 81例、IV 9例。EA169例、IA31例。Overlap/FEEAはEA 0/IA 54例、EA 138/IA 8例。術式は回盲部切除33例、右半切除83例、左半切除29例、S状結腸切除6例、亜全摘1例、部分切除48例、他臓器合併切除5例。手術時間はEA204分、IA187分(p=0.263)、出血量はEA12.5ml、IA0ml(p<0.01)であった。開腹移行例、輸血例はなかった。Clavien-Dindo II以上の合併症に有意差はなく、術後在院日数はEA7日、IA6日。長期成績ではOS、RFSに有意差を認めなかったが、腹膜播種再発はIAで3例、EAで0例であった(観察期間中央値49ヶ月)。
【考察】短期成績ではIAで手術時間の短縮および出血量減少を認めた。長期成績については、IA導入初期に腹膜播種再発3例を認めたが、3例ともpT4aであり、症例数が限られるため、本結果に基づいて明確な結論を導くことは困難である。
【結語】両群とも短期成績は良好で安全に施行されていた。長期予後は今後さらに症例を集積して検証する必要がある。