Presentation Information
[VPD1-9]Optimization of intracorporeal anastomosis in robotic surgery for right-sided colon cancer: clinical outcomes and advantages of fusion surgery
Yoshihiro Morimoto, 西沢 佑次郎, 橋本 雅弘, 加藤 伸弥, 畑 泰司, 明石 大輝, 進藤 美希, 横内 隆, 広田 将司, 古川 健太, 井上 彬, 宮崎 安弘, 友國 晃, 本居 正明, 藤谷 和正 (Osaka General Medical Center)
【背景】結腸癌手術における体腔内吻合の導入が全国的に進みつつある。当センターでは2022年の保険収載以降、全例にロボット支援手術を導入し、原則として体腔内吻合を施行している。吻合法の選択や定型化した助手との協調による吻合操作(Fusion surgery)の工夫とコツをビデオを供覧しながら紹介し、短期・長期成績を報告する。
【対象と方法】2023年1月~2025年3月に当センターでロボット支援下に右側結腸癌に対する手術を施行した142例を対象とした。術式は回盲部切除85例、結腸右半切除34例、拡大結腸右半切除20例、横行結腸部分切除3例であった。吻合法によりFEEA群(93例)とOther群(Delta 33例、Overlap 16例)に分け、短期成績を比較した。また、助手が自動縫合器を操作するFusion surgery (Fusion群)と術者が自動縫合器を操作する吻合 (Conventional群)における共通孔閉鎖時の自動縫合器使用数を比較した。さらに、2023年1月~2024年3月におけるStage III以下の66症例について再発の有無を検討した。
【結果】年齢中央値77歳、男性61例(43.0%)、BMI中央値 22.1kg/m²であった。pT、pN、cM、手術時間、出血量、術後在院日数、Clavien-Dindo分類Grade 3以上の合併症(FEEA群1例:消化管出血、Delta吻合群1例:創し開)に有意差はなかった。共通孔閉鎖が1回で完了した割合はFusion群で69.2%、Conventional群で34.4%と有意にFusion群で高かった(p<0.001)。再発の検討では、観察期間の中央値は578日で、66例中7例に再発を認めた。腹膜播種再発は1例のみ(術後病理診断はpT3N1bM0 pStageIIIb)であった。
【結語】限られた期間の検討ではあるが、ロボット支援右側結腸癌手術における体腔内吻合は安全かつ再発率も低く施行可能であった。定型化されたFusion surgeryにより縫合器使用数の削減が実現でき、安全性とコスト面において有用であったと考えられる。
【対象と方法】2023年1月~2025年3月に当センターでロボット支援下に右側結腸癌に対する手術を施行した142例を対象とした。術式は回盲部切除85例、結腸右半切除34例、拡大結腸右半切除20例、横行結腸部分切除3例であった。吻合法によりFEEA群(93例)とOther群(Delta 33例、Overlap 16例)に分け、短期成績を比較した。また、助手が自動縫合器を操作するFusion surgery (Fusion群)と術者が自動縫合器を操作する吻合 (Conventional群)における共通孔閉鎖時の自動縫合器使用数を比較した。さらに、2023年1月~2024年3月におけるStage III以下の66症例について再発の有無を検討した。
【結果】年齢中央値77歳、男性61例(43.0%)、BMI中央値 22.1kg/m²であった。pT、pN、cM、手術時間、出血量、術後在院日数、Clavien-Dindo分類Grade 3以上の合併症(FEEA群1例:消化管出血、Delta吻合群1例:創し開)に有意差はなかった。共通孔閉鎖が1回で完了した割合はFusion群で69.2%、Conventional群で34.4%と有意にFusion群で高かった(p<0.001)。再発の検討では、観察期間の中央値は578日で、66例中7例に再発を認めた。腹膜播種再発は1例のみ(術後病理診断はpT3N1bM0 pStageIIIb)であった。
【結語】限られた期間の検討ではあるが、ロボット支援右側結腸癌手術における体腔内吻合は安全かつ再発率も低く施行可能であった。定型化されたFusion surgeryにより縫合器使用数の削減が実現でき、安全性とコスト面において有用であったと考えられる。