Presentation Information
[VSY2-2]Current Status and Challenges of Robotic Colorectal Surgery
Hiroyasu Kagawa, 池田 晋太郎, 伊藤 望, 勝谷 俊介, 國本 真由, 後藤 佳名子, 中田 美佳, 西山 優, 三浦 竣助, 鳴海 絢, 原田 紡, 杉下 哲夫, 青柳 康子, 山本 雄大, 山内 慎一, 花岡 まりえ, 絹笠 祐介 (Department of Gastrointestinal Surgery, Institute of Science Tokyo)
【背景】
ロボット支援大腸切除術は2018年に直腸切除術2022年に結腸癌手術が保険収載され急速に普及している。ロボット支援手術の普及により安全性や長期成績が報告されてきており、今後は安全な普及と持続可能なロボット支援手術が課題である。
【目的】
ロボット支援大腸切除術の治療成績を明らかにしコスト削減に向けた取り組みと若手外科医への術者教育を紹介する。
【対象と方法】
2017年10月より2025年3月までに施行したロボット支援大腸切除術953例中、炎症性腸疾患38例、再発癌28例、他9例を除外した879例の周術期成績を明らかにする。コスト削減に向けた取り組みは共通した3本の鉗子(Monopolar curved scissors, Bipolar forceps, Tip-up grasp)を用い、Clip鉗子は腹腔鏡鉗子を積極的に用いている。大腸切除術はロボット支援手術を第一選択とし、若手外科医に対する手術教育もロボット支援手術にて行っている。
【結果】
直腸癌に対するロボット支援手術を603例に施行。年齢66歳、男性/女性:407/196例、BMI23.0、腫瘍占居部位:RS/Ra/Rb/P:172/132/284/11例、c(yc)Stage 0/I/II/III/IV: 5/168/99/282/33例、術前治療55例(9.1%)に行った。HAR/低LAR/ISR/APR/Hartmann/TPE:121/340/33/74/26/8例。側方リンパ節郭清124例、隣接臓器合併切除68例に施行。手術時間中央値243分、出血量5 mL、開腹移行1例、術後在院日数7日。術後合併症Clavien-Dindo≧ Grade III:22例(3.6%)、RM1は8例(1.3%)。
結腸癌に対するロボット支援手術は275例に施行。年齢72歳、男性/女性:163/112例、BMI23.1。腫瘍占居部位:C/A/T/D/S:42/75/59/29/70例、cStage 0/I/II/III/IV: 5/82/52/112/20例。手術時間中央値206分、出血量0 mL、開腹移行1例、術後在院日数7日。術後合併症:Clavien-Dindo≧ Grade III:9例(3.3%)。
若手外科医に対して手術教育の機会について、2023年29例(16.6%)、2024年80例(44.0%)、2025年46例(45.6%)であった。
【結語】
ロボット支援大腸切除術の周術期治療成績は良好であった。コスト削減に向けた取り組みとロボット支援手術を通した若手外科医への術者教育の現状を供覧する。
ロボット支援大腸切除術は2018年に直腸切除術2022年に結腸癌手術が保険収載され急速に普及している。ロボット支援手術の普及により安全性や長期成績が報告されてきており、今後は安全な普及と持続可能なロボット支援手術が課題である。
【目的】
ロボット支援大腸切除術の治療成績を明らかにしコスト削減に向けた取り組みと若手外科医への術者教育を紹介する。
【対象と方法】
2017年10月より2025年3月までに施行したロボット支援大腸切除術953例中、炎症性腸疾患38例、再発癌28例、他9例を除外した879例の周術期成績を明らかにする。コスト削減に向けた取り組みは共通した3本の鉗子(Monopolar curved scissors, Bipolar forceps, Tip-up grasp)を用い、Clip鉗子は腹腔鏡鉗子を積極的に用いている。大腸切除術はロボット支援手術を第一選択とし、若手外科医に対する手術教育もロボット支援手術にて行っている。
【結果】
直腸癌に対するロボット支援手術を603例に施行。年齢66歳、男性/女性:407/196例、BMI23.0、腫瘍占居部位:RS/Ra/Rb/P:172/132/284/11例、c(yc)Stage 0/I/II/III/IV: 5/168/99/282/33例、術前治療55例(9.1%)に行った。HAR/低LAR/ISR/APR/Hartmann/TPE:121/340/33/74/26/8例。側方リンパ節郭清124例、隣接臓器合併切除68例に施行。手術時間中央値243分、出血量5 mL、開腹移行1例、術後在院日数7日。術後合併症Clavien-Dindo≧ Grade III:22例(3.6%)、RM1は8例(1.3%)。
結腸癌に対するロボット支援手術は275例に施行。年齢72歳、男性/女性:163/112例、BMI23.1。腫瘍占居部位:C/A/T/D/S:42/75/59/29/70例、cStage 0/I/II/III/IV: 5/82/52/112/20例。手術時間中央値206分、出血量0 mL、開腹移行1例、術後在院日数7日。術後合併症:Clavien-Dindo≧ Grade III:9例(3.3%)。
若手外科医に対して手術教育の機会について、2023年29例(16.6%)、2024年80例(44.0%)、2025年46例(45.6%)であった。
【結語】
ロボット支援大腸切除術の周術期治療成績は良好であった。コスト削減に向けた取り組みとロボット支援手術を通した若手外科医への術者教育の現状を供覧する。