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[VWS1-5]Efforts toward technical certification for robot-assisted surgery at our hospital
Manabu Maebashi1, 小澤 真由美1, 田中 宗伸2, 工藤 孝迪1, 大矢 浩貴2, 藤原 淑恵2, 森 康一1, 田 鍾寛2, 諏訪 雄亮1, 沼田 正勝1, 諏訪 宏和3, 佐藤 勉1, 渡邉 純2,4, 遠藤 格2 (1.Department of Surgery, Gastroenterological Center, Yokohama City University Medical Center, 2.横浜市立大学医学部消化器・腫瘍外科学, 3.横須賀共済病院外科, 4.関西医科大学下部消化管外科)
【背景】大腸癌におけるロボット手術は,2018年に直腸手術が保険収載されてから多くの施設で増加傾向にある.2023年からは日本内視鏡外科学会における消化器・一般外科領域(食道・胃・大腸)での技術認定申請においてロボット支援手術が可能となった.ロボット手術は,カメラや鉗子を自身で操作するソロサージェリーが基本となるが,若手執刀医では手術時間がかかることもあり課題も多い.当院では手術時間の短縮と教育効果を期待してロボット支援下S状結腸・高位切除術における助手鉗子との連携も含めた手技を定型化し,技術認定医取得を目標にした取り組みを行っている.【術式】Da Vinci Xi Surgical systemを用いて手術を行い,R1-R4は標準的な左斜め配置とし助手用portは心窩部右側に挿入する. R4(Tip up鉗子)での適切な間膜展開とR1(bipolar鉗子)による適度な組織牽引を基本として術野展開していくが、特にTip up鉗子1本での間膜展開が十分でないことが多いため助手鉗子によりマタドール展開になるように補助していく.ロボット鉗子と助手鉗子の干渉については場面ごとに予め確認し安全を心がけつつ,適切な術野により剥離層の見極めが容易となり結果的に時間短縮ができることを目標としている.実際の手技を供覧する.【対象と方法】当院でロボット手術を導入した2021年から2024年の技術認定取得前の若手外科医5人(卒後6-10年目)におけるロボット手術44例の短期成績について解析した.【結果】患者背景は,年齢中央値68歳(43-80歳),性別は男:女 = 22:22,S状結腸切除:高位前方切除術 = 31:13例であった.手術時間(中央値) 224分(107-407分),コンソール時間(中央値) 126分(62-274分),出血量(中央値) 0ml(0-174ml),術後在院日数(中央値) 6日(4-24日),Clavien-Dindo GradeIII以上の術後合併症は認めず、術後30日以内の死亡や再手術症例も認めなかった.【結語】当院における若手外科医のロボット支援手術は安全に導入されており,定型化することで技術認定医取得を効率的に目標とできる取り組みとなっている.