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[VWS1-8]Efforts Towards Obtaining Technical Certification in Robotic-Assisted Colorectal Surgery

Yudai Yamamoto, 池田 晋太郎, 勝谷 俊介, 中田 美佳, 西山 優, 鳴海 絢, 原田 紡, 杉下 哲夫, 青柳 康子, 花岡 マリエ, 山内 慎一, 賀川 弘康, 絹笠 祐介 (Institute of Science Tokyo, Department of Gastroenterology)
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【背景】2022年5月の日本内視鏡外科学会の指針改訂により、術者Certification取得後はプロクターの指導下でロボット支援手術の執刀が可能となり、さらに2023年度からはロボット手術での技術認定申請も可能となった。これに伴い、ロボット手術教育の重要性は一層高まっている。
【目的】演者は2022年度に腹腔鏡下S状結腸切除術で技術認定を申請したが不合格となり、翌2023年度にロボット支援S状結腸切除術にて技術認定を取得した。本発表では、認定取得までの経験を踏まえ、ロボット支援手術における定型化された手技、ならびにラーニングカーブを供覧し、今後の展望を考察する。
【方法】2022年6月よりプロクターの指導下にロボット手術を導入し、部分執刀から開始。2023年9月の技術認定取得までに35例のロボット手術を執刀した。うち16例(S状結腸切除および高位前方切除)を対象に、短期成績およびラーニングカーブを評価した。ラーニングカーブの指標としてCUSUM法を用いた。
【結果】対象症例の年齢は79歳、BMIは22.2であり、手術成績は手術時間179分、出血量5ml、術後在院日数7日であり、Clavien-Dindo分類II以上の術後合併症は認めなかった。CUSUMグラフでは手術時間における習熟は約10例目で得られていた。腹腔鏡手術においてはより長い症例数が必要であった。
【結語】ロボット支援手術による技術認定取得は今後さらに増加すると考えられるが、現時点ではまだ少数である。本検討では、腹腔鏡手術の経験を有する術者においてロボット支援手術のラーニングカーブは短く、約10例で習熟が得られていた。今後はロボット手術から執刀を開始する若手外科医が増加すると予想され、ロボット手術教育の体系化と、技術認定取得に向けた具体的な教育プログラムの整備が課題となる。