Presentation Information
[WS5-6]Development of nomogram for OS prediction of colon cancer using a large-scale U.S. database and validation with a domestic cohort
Yukihiro Mori1, 笠井 俊輔1, 塩見 明生1, 眞部 祥一1, 田中 佑典1, 小嶋 忠浩1, 井垣 尊弘1, 髙嶋 祐助1, 石黒 哲史1, 坂井 義博1, 谷田部 悠介1, 辻尾 元1, 横山 希生人1, 八尾 健太1, 小林 尚輝1, 山本 祥馬1, 野津 昭文2 (1.Division of Colon and Rectal Surgery, Shizuoka Cancer Center, 2.静岡県立静岡がんセンター統計解析室)
【背景】大腸癌の治療方針を検討する上で個々の患者の予後を予測することは重要である。近年、複数の臨床病理学的因子を組み合わせたノモグラムによる予後予測が注目されているが、精度の高いノモグラムの作成にはより多くの症例を対象とする必要がある。SEERは無料登録のみで簡便に利用可能な米国のリアルワールドの大規模データベースを提供している。今回、SEERデータベースを用いてStageII-III結腸癌における全生存期間(以下OS)を予測するノモグラムを作成し、国内コホートでも応用可能かを検証することを目的とした。
【方法】SEERデータベースで長期成績の取得が可能な2010年〜2015年に根治切除後が施行されたStageII-III結腸癌を対象とし、虫垂癌、術前・術中治療施行、データ欠損症例は除外した。SEERデータベースを無作為に7: 3に分割し、それぞれTraining群、Validation群とした。Training群においてCox比例ハザードモデルで1, 3, 5年全生存率を予測するノモグラムを作成し、Validation群でその精度を評価した。また、国内コホートへの応用として、当院で2010年〜2015年に根治切除後が施行されたStageII-III結腸癌を対象として(SCC群)、作成したノモグラムの精度を評価した。
【結果】対象症例はTraining/Validation/SCC群で28561/12241/890例であった。Training群でOSの多変量解析で有意な関連を示した、年齢、性別、主占居部位、組織型、T因子、N因子、術後補助化学療法の有無を予測因子とするノモグラムを作成した。Training群でのbootstrap法1000回サンプリング後のHarrel’s C-index=0.712で、Validation/SCC群ではHarrel’s C-index=0.712/0.723であった。またTime dependent AUCはTraining群の1/3/5年で78.6/75.5/75.1%、Validation群の1/3/5年で76.8/75.5/75.3%、SCC群の1/3/5年で88.1/78.0/73.8%であった。
【結語】米国の大規模データベースを用いて結腸癌の生存予測ノモグラムを開発した。開発した予測モデルは治療背景の異なる国内コホートにおいても応用可能であった。国内においても簡便に利用できる大規模データベースを整備することで、様々な臨床応用につながる可能性がある。
【方法】SEERデータベースで長期成績の取得が可能な2010年〜2015年に根治切除後が施行されたStageII-III結腸癌を対象とし、虫垂癌、術前・術中治療施行、データ欠損症例は除外した。SEERデータベースを無作為に7: 3に分割し、それぞれTraining群、Validation群とした。Training群においてCox比例ハザードモデルで1, 3, 5年全生存率を予測するノモグラムを作成し、Validation群でその精度を評価した。また、国内コホートへの応用として、当院で2010年〜2015年に根治切除後が施行されたStageII-III結腸癌を対象として(SCC群)、作成したノモグラムの精度を評価した。
【結果】対象症例はTraining/Validation/SCC群で28561/12241/890例であった。Training群でOSの多変量解析で有意な関連を示した、年齢、性別、主占居部位、組織型、T因子、N因子、術後補助化学療法の有無を予測因子とするノモグラムを作成した。Training群でのbootstrap法1000回サンプリング後のHarrel’s C-index=0.712で、Validation/SCC群ではHarrel’s C-index=0.712/0.723であった。またTime dependent AUCはTraining群の1/3/5年で78.6/75.5/75.1%、Validation群の1/3/5年で76.8/75.5/75.3%、SCC群の1/3/5年で88.1/78.0/73.8%であった。
【結語】米国の大規模データベースを用いて結腸癌の生存予測ノモグラムを開発した。開発した予測モデルは治療背景の異なる国内コホートにおいても応用可能であった。国内においても簡便に利用できる大規模データベースを整備することで、様々な臨床応用につながる可能性がある。