Presentation Information

[56]眼形成眼窩手術顕微鏡更新に対する検証と対応について

鈴木 克尚, 北本 憲永 (聖隷浜松病院 臨床工学室)
【はじめに】
眼瞼,眼窩,涙道などの眼球の外側部位や器官を主とする眼形成眼窩外科(眼形成)では ZEISS社NC4(以下NC4)の手術顕微鏡を用いてきた.頻繁に鏡体の傾きを動かすこと,眼の周辺を対象とするため,眼科領域で用いるハロゲン光源の仕様が条件としていた.そのため, NC4は副灯にハロゲン光源を搭載しており,副灯を主灯として用いてきた.今回,NC4の老朽化に伴い更新が必要となった.機種選定では脳外科領域の顕微鏡では光源が主,副灯がキセノン光源の機種になり,ハロゲン光源搭載機種は可動域が少ない仕様となり機種選定に難渋した.今回,眼形成の仕様に合致するかLED光源であるZEISS社TIVATO700(TIVATO)を分光色彩照度計にて検証したので報告する.
【方法】
NC4とTIVATOの分光色彩照度計(セコニック社C-7000)にて光量と波長,演色性を検証し, NC4を基準に仕様調整をおこなった.
【結果】
検証結果はNC4とTIVATOに比べて,最大光量が3倍以上高いことが判明した.波長では NC4は紫外線領域を含み,TIVATOはUVを含んでいないことが判明した.平均演色評価数(以下Ra値)はNC4:95.3,TIVATO:92.7であり, Ra値が90以上と演色性に問題はなかった.仕様調整はNC4の手術時の作業距離(WD)の照度を基に20%の光量を基準とした.TIVATOは照明警告機能から,音と設定値より上昇しない安全機構を有する.眼科顕微鏡の最大照度や医師と相談の上30%に設定した.臨床での使用調整では,鏡体とハンドルの位置関係が操作負担となるため,アングルオプティクの設置など調整をおこなった.
【考察】
選定したLED光源であるTIVATOにはUV領域はないが光量が問題となった.光源の近接による熱傷対策による安全機構である照明警告を代用することで眼科領域でも使用可能と考える.眼形成の特殊性や機器の特徴を理解しながら,機種選定の重要性を再認識した.今後も各診療科に合わせた検証と確認をおこない現場の求めるよりよい環境を提供していきたい.