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[II-OR23-07]Web survey conducted by JSPCCS on the current status of use of valved conduits for right ventricle to pulmonary artery reconstruction in Japan

Shintaro Nemoto1, Hayato Konishi1, Akiyo Suzuki1, Takahiro Katsumata1, Masaru Miura2, Yuusei Hamada3, Yasumi Nishiwaki3 (1.Department of Thoracic and Cardiovascular Surgery, Osaka Medical and Pharmaceutical University, 2.Department of Cardiology, Tokyo Metropolitan Children's Medical Center, 3.Implantable Medical Device Department, Teijin Limited)
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Keywords:

右室―肺動脈再建,弁付き導管,学会アンケート

【背景】製造販売承認された右室―肺動脈再建用の弁付き導管の入手が限られる我が国では、適応外の製品を様々に組み合わせた代替品が本来の使用目的以外で使用されることが多い。欧米にはない異常な状態が続いている。【目的】既存データベースで抽出困難な我が国における弁付き導管の使用実態を日本小児循環器学会アンケートで明らかにすること。【方法】2024年6月から1か月間、評議員所属の施設を対象にアンケートをウェブで実施した。2021年~2023年の3年間での手術数、対象疾患、初回/交換の別、導管の種類とサイズ、そして導管への要求性能を質問項目とした。【結果】弁付き導管埋植手術の実施実績のある54施設から回答を得た。3年間で総手術数926件が、主として肺動脈閉鎖+心室中隔欠損307件(29.3%)、ファロー四徴症206件(19.7%)、両大血管右室起始症129件(12.3%)に実施された。Ross手術での使用が46件(5.0%)であった。初回手術は484件(62.9%)、交換回数1、2,それ以上はそれぞれ236件(30.7%)、41件(5.3%)、8件(1.0%)であった。導管としてexpanded polytetrafluoroethylene手製739件(81.8%)、人工血管+人工弁手製76件(8.2%)、ウシ経静脈市販品72件(8.0%)が用いられ、サイズは径11~24mmの範囲のうち14~18mmが多くを占めた。最優先とする要求性能は、耐用年数、弁閉鎖不全低減、操作性、石灰化回避の順で全体の76%を占めた。【結論】本アンケートにより我が国での弁付き導管使用についての実態を把握することが可能であった。導管交換手術や外科医による導管作成の割合が高いことが確認された。一方で製造販売承認されている市販品導管の使用は少なく、その市販品に特有の課題の解決が導管への要求性能であることが示唆された。