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[II-PPD2-5]Surgical results of bilateral PA banding for patients with HLHS

Keiichi Hirose, HIroki Ito, Jin Ikarashi, Yuji Nakamura, Toshi Maeda, Seito Watanabe, Tsugumitsu Kando, Yuki Yasuno, Kisaburo Sakamoto (Department of Cardiovascular Surgery, Mt.Fuji Shizuoka Children's Hospital, Shizuoka, Japan)
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Keywords:

HLHS,bPAB,Fontan

【背景・目的】HLHSに対してはbPABの導入に伴い、Norwood(NW)~短期成績の改善が報告されてきたが、今後は遠隔成績に焦点を当てる必要がある。当院でも当初primary NWができない症例にbPABを行ってきたが、現在は血行動態に少しでも懸念があればbPABという方針をとっている。当院におけるHLHSの治療成績におけるbPABの影響について検討を行った。【対象】2000年にductal shock症例にICUでbPABを最初に行って以降当院で初回から治療介入したHLHSは111例。そのうち、緊急救命や染色体異常症例などbPABのみ15例(12例死亡)を除く96例を対象とした。男子60女子36、subtypeはAAMA/ASMA/AAMS/ASMS=32/12/16/36。胎児診断は36、出生時体重は中央値2.9kg。IASがrestrictive/intact34、PVO25、moderate以上のTR25、coronary異常8。【結果】bPABを経てNW行ったのは59例(うちNW-Glenn2)、primary NWは37。時代的推移があり、~2009は7/31、2010~は52/6(bPAB/primary NW)。経過観察期間は平均9.0年(最大23.9年)。総死亡は29(30.0%)で死亡回避率は1年75%、10年69.4%。Norwood後早期 (90日以内)死亡は13。bPABにより総死亡・早期死亡とも改善していたが、有意差はなし(p=0.083、0.071)。待機7例を除く最終段階到達は69.7%(62/89)。最終評価カテーテル(n=51[bPAB30/pNW21]、平均12.0年最大22.5年)ではSaO2、CVP、BNP等は有意差がなかったが、心拍出量のみ有意差を認めた(bPAB3.5±1.1 vs pNW2.9±0.9、p=0.031)。【結語】HLHSの治療成績に関するbPABの影響を検討したが、いずれも改善傾向であるものの遠隔期心拍出量以外に有意差は認めなかった。ただし、bPAB群は近年に多いという時代背景があり、引き続き経過観察が必要と考えられた。