Presentation Information
[I-CSY2-10]小児期発症心筋炎の多施設共同観察研究
○石田 秀和1, 武田 充人2, 廣野 恵一3, 山田 佑也4, 金 基成5, 高月 晋一6, 宗内 淳7, 小垣 滋豊8, 鈴木 忠樹9, 今中 恭子10 (1.大阪大学大学院 医学系研究科小児科学, 2.北海道大学大学院 医学研究院小児科, 3.富山大学医学部附属病院, 4.あいち小児保健医療総合センター循環器科, 5.国立成育医療研究センター循環器科, 6.東邦大学大森病院 小児科, 7.JCHO九州病院 小児科, 8.大阪急性期・総合医療センター 小児科新生児科, 9.国立感染症研究所, 10.三重大学大学院 医学系研究科修復再生病理学)
Keywords:
心筋炎,レジストリ,多施設
我が国における小児心筋炎の実態調査研究は、1997年から2002年(Saji et al. Circ J.2012;76:1222-1228)と2006年から2011年(Matsuura et al. Circ J. 2016;80:2362-2368)に実施されているが、2012年以降の実態は不明である。
小児心筋炎における治療や予後等の実態調査を目的として、本研究では2012年から2022年に「臨床的に」心筋炎と診断された症例の後方視的観察研究と、2022年以降に「心筋生検にて確定診断された」小児心筋炎の前向き観察研究とを実施している。特に前向き研究では、病原体検索として国立感染症研究所と共同した病原体網羅解析も行っている。2024年6月に日本小児循環器学会研究課題Bに採択頂き、多くのご施設に参加して頂くことが出来た。2026年1月現在で、後方視的研究は35の参加施設から合計269例、前向き研究は23の参加施設から合計20例の登録を頂いている。
後方視研究の269例では、発症年齢中央値8歳、男性47%であった。22%の症例で心筋生検による診断が行われており、原因病原体は21%の症例で同定されていた。機械的補助循環を使用した症例が39%であり、退院時転帰として14%が死亡していた。免疫グロブリンは62%、ステロイドパルス療法は20%で実施されていた。退院時に62%の症例でβ遮断薬などの抗心不全治療が実施されていた。
2026年度より、後方視的研究のうち「心筋生検にて」診断された症例と、現在進行中の前方視的研究を統合した新たな小児心筋炎レジストリを再構築することとし、AMED難治性疾患実用研究化事業として採択された。小児心筋炎における遺伝学的解析、病理解析、病原体解析を包括的に登録する前向き研究により、小児期発症心筋炎患者の長期心血管イベントリスクが明らかになるとともに、適切な治療法策定と今後のリスク層別化のためのエビデンスに資する臨床情報が集積するものと考えられる。
小児心筋炎における治療や予後等の実態調査を目的として、本研究では2012年から2022年に「臨床的に」心筋炎と診断された症例の後方視的観察研究と、2022年以降に「心筋生検にて確定診断された」小児心筋炎の前向き観察研究とを実施している。特に前向き研究では、病原体検索として国立感染症研究所と共同した病原体網羅解析も行っている。2024年6月に日本小児循環器学会研究課題Bに採択頂き、多くのご施設に参加して頂くことが出来た。2026年1月現在で、後方視的研究は35の参加施設から合計269例、前向き研究は23の参加施設から合計20例の登録を頂いている。
後方視研究の269例では、発症年齢中央値8歳、男性47%であった。22%の症例で心筋生検による診断が行われており、原因病原体は21%の症例で同定されていた。機械的補助循環を使用した症例が39%であり、退院時転帰として14%が死亡していた。免疫グロブリンは62%、ステロイドパルス療法は20%で実施されていた。退院時に62%の症例でβ遮断薬などの抗心不全治療が実施されていた。
2026年度より、後方視的研究のうち「心筋生検にて」診断された症例と、現在進行中の前方視的研究を統合した新たな小児心筋炎レジストリを再構築することとし、AMED難治性疾患実用研究化事業として採択された。小児心筋炎における遺伝学的解析、病理解析、病原体解析を包括的に登録する前向き研究により、小児期発症心筋炎患者の長期心血管イベントリスクが明らかになるとともに、適切な治療法策定と今後のリスク層別化のためのエビデンスに資する臨床情報が集積するものと考えられる。
